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全サービス業共通 哲学編

PHILOSOPHY 

 人間という生きものを知ることが、全ての始まり。後編

 
 
 
前編は、人間の存在について講義しました。
 
後編は、自分以外の他者に心を向けたお話を致します。
 
講義したい項目は、4つあります。
1.人を大事にする本質とは何か
2.人に感謝する源とは何か
3.人生の幸福、不幸を分ける源
4.お客さまを大事にする心の源泉
 
ただし3と4は、哲学編の中では非常に重要なため、別講義にします。
 
3と4は、哲学編の15. 幸福の生まれる源を悟れば、接客テクニックは必要なしの講義でお話します。
 
 
この講義では、1. 人を大事にする本質とは何かと、2.人に感謝する源とは何かについてお話します。
 
 

 人を大事にする本質とは何か

 
 
人間は、仮に兄弟姉妹がいても、双子として生まれても、各人は、独立した人格を有して生きています。
 
その独立した人格は、過去にも、未来にも、同一人格で、存在することはありません。
 
過去にも未来にも、性格の似ている人や、顔や体型の似ている人はいます。同姓同名の人もいます。
しかし、今いるあなたの人格は、現世だけであります。
 
そして、何より、この広大無辺の宇宙空間で、あなたの人格は、あなたしか持っていない。
 
前講義では、人間の存在は不確実と言いました。確かに存在は不確実です。
しかし、広大無辺の宇宙空間で、あなたの人格は、あなたしか持っていない。これは、紛れもない事実なのです。
 
あなただけでなく、あなたの周りの人達も、皆が絶対無二の存在であります。これこそが、人を大事にする理由の最初になります。
 
 

人は誰しもが本能的に、自分は絶対無二の存在であると知っている。

 

だからこそ、自分を粗末にする人、軽視する人、無視する人を好きになれないのです。
 
したがって、挨拶を行う本意は、単なる礼を尽くすことではなく、自分は、あなたを絶対無二の存在であると認知しているという意志表示であります。
 
相手が自分を、ちゃんと認知してくれていると本能的に喜びを感じる瞬間、それが、挨拶し合うことの重要さの本意になります。
 
最近は、この感覚が分からない管理職がいます。
部下に目を合わせず挨拶して、自分の席に座る。これでは何にもならないことに気づかない管理職が増えているのです。
 
そのため自分が、なぜ人望を得られないのか。その根本的な理由に気づかれません。
 
上記の感覚が分かると、目の前で激高しているクレーム客も、何から始めてあげれば良いのかが分かります。
 
「取りあえずお詫び」するという一般的に言われる意識よりも、先ず、相手の自尊心を酌んであげることが大事なのです。
 
自分を軽視した、馬鹿にしたという心根が怒りを助長しているのであれば、当店は、お客さまを一切軽視はしません、馬鹿にもしませんと、相手に毅然と意志表示することの方が、誠意のある対応になります。
 
そしてこれが「取りあえずお詫び」と軽々に謝るより、速やかにクレーム応対も終わる確率が高まります。
 
 
 

 もう一つ、人を大事にすることの本質があります。

 
 
全ての人には、必ず父母がいます。
存命であっても、早くに他界されて親と生活をしていない人でも、様々な事情がある人でも、父母はいます。
 
そして、その父母にも、二親がいます。
そのように代々さかのぼってみます。
 
五代さかのぼると、あなたを存在させるために、六十四名の人が存在しないと、あなたは、この世にいないのです。
 
十代さかのぼると、二千四十八名の人が必要になります。単純計算で、十九代さかのぼると、百万人を超えます。人類皆兄弟というのは、単純計算上は、嘘ではありません。
 
最重要なことは、それだけ多くの人達が、我が子が可愛いと育ててきた命のバトンを受けて、今生きている。それが、あなたです。
 
そして、必ず忘れてはいけないのは、あなたの周りの人も同じという現実です。
 
 

この世にいる一人一人が、先祖代々の思いの結晶

 
 
先祖の思いの結晶を、粗末にしないということが、人を大事にするということの、もう一つの本質になります。
 
運の弱い経営者は、このことに気づかないのです。
 
だから粗末に雇用ができる。自分だけ裕福でも何ら疑問すら持たない。
創業者や社長が社員より裕福な生活をすること自体、否定はしません。
お金のある人が使わないことも困ります。
 
しかし、裕福な生活が誰の御陰でできるのかという自覚を忘れて、この世で生きられる場所はありません。
 
すべての従業員には、いまを生きる家族だけではなく、大勢の先祖の思いが乗っている。その人を預かることを雇用という。その覚悟と責任感がないから、簡単に危うくなるのです。
 
 
その一方で、違う見方もできます。
 
以前、お目にかかった人が、「私は、親に愛されなかった。」、「親から捨てられた。」と嘆いていました。
 
身近な肉親の一人や二人の人間から愛されなかったといって、五代前までいる他の六十二名、全てから愛されていない訳ではない。
 
いつまでも嘆く必要もなければ、自分を責める必要もありませんとお話しました。
 
涙を流し聴いておられましたが、決して気休めを申し上げたつもりではなく、事実をお話しただけです。
 
肉親は、先祖も含めて肉親だからであります。孫が愛しい人が多いように、子孫を嫌う先祖の方が圧倒的に少ない。それは、情のある人なら誰でも分かるはずです。
 
 
人を大事にするということは、絶対無二の存在であるということを認め接すること。そして、一人一人が、先祖代々大勢の思いの結晶であるということを自覚して接すること。これが、人を大事にすることの本質であります。
 
 
あなたの会社は、人を大事にしていますか。
 
 
 
サービス業共通実践編|序章で、「あの子を辞めさせると、集客に困るようになりますよ」とアドバイスをしました。ところが、店長は、そんなはずは無いといい。ミスばかりして足手まといだと反論しました。その結果、私のアドバイスを無視して、辞めさせたところ、予言通り集客が激減しました。」とお話していますが、なぜあの子を辞めさせると、集客に困ると、私が言ったか、理由が分かりますか?
 
先祖代々、自分の家族だけ幸せなら良いと生きてきた家系の人と、
他人のために身を削ることをいとわない家系の子孫では、全く異なるものが宿っているのです。私は、それを見抜けるのです。
 
ただし、人権の問題が生じるため、我が社にいるかと尋ねられても人を識別することはしていません。
 
サービス業共通実践編を習得できれば、あなたにも仕事に充分なものは分かるようになります。
 
 
是非、講義を楽しみにお待ちください。
 
 
 
 

人を大事にする本質は、一人一人が、広大無辺の宇宙の中で絶対無二の存在であり、且つ、大勢いる先祖の思いの結晶であることを踏まえ接することである。
 

 
 

 
 
 
話を進めましょう。

次は、2の人に感謝する源とは何かについてであります。
 
 
 

 人に感謝する源とは何か

 
 
全ての人は、未熟なまま死に至ります。そして自分も同様だと自覚することが、一生謙虚で生きられる秘訣であります。そして、人生最後の日まで、成長を止めずに生きられる術でもあります。
 
自分の欠点は、直接的、間接的に、他者が補ってくれるから、巡り巡った恩恵で、自分も、この世に生きていられると自覚することが、他者に感謝する源になります。
 
とかく人は、自分を大事にしてくれる人、何かを与えてくれる人にしか感謝しないと言われます。
 
確かに自分を、大事にしてくれたり、助けてくれる人に素直に感謝の念が湧いてくるのは、誰でも経験するところであります。感情のある生身の人間にとっては、一概に悪いとは言えません。
 
しかし、自分にとって厄介なもの、都合の悪いことに感謝できると、心のレベルが上がります。私が多くの人を観て感じている結論になります。
 
重ねて申し上げれば、科学的には証明はできませんが、感謝する時間が日常の中で多い人ほど、人生がおかしくならない。
 
路頭に迷う原因を絶つ心遣いも、感謝の念だと申しています。
但し、感謝できる直前まで、七転八倒苦しみが生じることもあるのが人生であります。
その上で感謝するのですから、言葉で言うほど簡単ではありません。
 
生きている自分と、生かされている自分。双方の自分を感じながら生きることが、人生には必要なことではないでしょうか。
 
商人が、お客さまに感謝することの本意は、自店から買ってくださっているからという表面的なことではありません。
自分達の命をつないで頂いているのが、お客さまだからであります。
 
このことを忘れ、顧客満足などというありきたりな言葉を語っているから、閉店、倒産してしまうのです。
お客さまに感謝することに関しては、哲学編7の接客の構えで、具体的なお話を致します。
 
 
以上、第二回の講義を終わります。
 
 


人に感謝する本意は、
人それぞれの長所短所を互いに補い合う相互扶助の関係で、人の世が成り立つからである。
 
自分の短所を知らず知らずに他者が補っているから、社会は正常に動く。
 
清濁併せ持ち、未熟なまま死に至る人間は、必ず誰かに許されながら生きるもの。
それを忘れた時に、不平不満が生まれ、また慢心という病にかかり成長も止まる。
 

 
 

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