HOME | 全業種共通哲学編 | 閉店する店の共通点② 商売の心得 二つの領域編

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全サービス業共通 哲学編

PHILOSOPHY 

 閉店する店の共通点② 商売の心得 二つの領域編

 
 
 
 
それでは、前編の続きとなる中編の講義を始めます。
 


 
講義目的

商売の心得とは何かを学び。商売の失敗を回避するための実践を行う心定めをする。
 


 
 
商売の心得の要素とは、
 

「生き方」
「使命」

      • 上二つが第一領域

「存在証明」
「継続意義」

      • 下二つが第二領域

 
の四つあると前編でお話しました。
 
 
そして、最初の「生き方」、「使命」が、自分の在り方を決める「第一領域」になります。
 
その後の「存在証明」、「継続意義」が、自分以外の人間と、どのように接するか。そして、自社、自店を、どの方向に進めていくかの志を、心定めする「第二領域」となります。
 
ここで非常に重要なのは、心定めを決める順番があることです。
 
1「生き方」、2「使命」、3「存在証明」、4「継続意義」必ずこの順番で決めないと効果が低くなることも、経験的に分かっています。
 
順番を守らないとどうなるのか。
簡単に言えば、各項目の考えが浅くなるのです。深い思考でないと潜在意識の働きに影響を与えにくいため、長い目で見ると実践で役に立たないことが分かるのです。
 
したがって、結論を急ぎたいがために、4ついっぺんに決めるより、一つ一つ1の「生き方」から丁寧に考えて、自分らしく決めていき、1が決まったら、2の「使命」を決めていくことが正しい方法になります。
 
 
それでも、もし開店までに時間が無い時は、1「生き方」、2「使命」と、3「存在証明」は心定めて、4「継続意義」は開店後に決めるという方法でも間に合います。
 
ただし四つ開店前に決めることが、何より大事だと言うことは変わりません。
 
 
それでは、一つ一つ話していきましょう。
 
 

商売を始める際に、閉店倒産の確率を下げ、成功確率を高めたいと思うなら、必ず最初にやらねばならないことがあります。
それが、第一領域を、心定めすることです。

 
 
開業開店する前に、何よりも先に心定めることがあります。
 
それは、このお店(自店)で、自分は、どう生きていくのか。
商売上での自分の生き方を、明確に決めることが、一番目です。
 
「明確に」という意味は、あなた自身が、実際に行おうとする自分の生き方を、具体的に想像できる。あるいは、他者が理解できるように説明できるということです。
 
例えば、自分は飲食業を営む者として、美味しい料理を作って生きていくという程度では、良い時にしか役に立ちません。
 
あるいは、自分はフレンチのシェフだから、美味しいフランス料理を振る舞い、美味しいワインも出そうという程度の心定めでは、心が定まったことに入りません。
 
あるいは、自分は美容師だから、カット、パーマ、カラーの技術力を高め、いかなる髪質のお客さまにも対応できるようになるというような程度では、閉店になる確率が高いです。
 
あるいは、自分は獣医だから、すべてのペット動物にも対応できる知識と技術を得ようという心定めでは、何年経っても名医と呼ばれません。
 
あるいは、自分は小売業だから、良品を安価で仕入れ、どこよりも安く売りたいという心定めでは、不景気になったときに、回復手段を得られずに閉店倒産へ確実に進むでしょう。
 
 
第一領域の心定めは、可能な限り、具体的なイメージで、自分の生き方を描くことができなければ、困難に際し、自分の心の支えにはなりません。
この「困難な時の自分の支えとするもの」という感覚が大事なのです。
 
 

商売の心得は、あなたの「人生のすべて」で支えでなければなりません。

 
 
例えば、料理人であれば、自分の料理を通じて、お客さまの記憶に何を残したいのかを具体的にイメージすることから考えはじめます。
 
美味しい料理は、星の数ほどあります。何が美味しいのか。お客さまの脳に、具体的な記憶として残ることが成否を分けるのです。
 
因みに、他店にはない美味しい料理を出しても、嫌いな人の料理を美味しいとは脳は感じません。
接客が大事といわれる本意は、こうしたところにあるのです。
 
美容師であれば、お客さまが、未だ気づいていないお客さま自身の良さを、自分の技術力で発見して差し上げ、それを体現できるようになる自分の姿を具体的イメージにするのです。
 
獣医であれば、動物との絆を通じて、動物そのものだけではなく、飼い主の幸福量が増えることとは何か。動物と暮らすことが、なぜ人生を豊かにするのか。
あるいは、核家族化が進み、子供が死を身近にできなくなった世界で、命に限りがあるということを学ぶ尊さを、いかに伝えるか。
 
獣医として自分は、どう生きるか。どう生きたいかを具体的なイメージにするのです。
 
 
人それぞれ、イメージすることが違っても、それは個性です。
 
最も大事なことは、自分が生業とするもので、人に何ができるのか。何をするか。「自分の生き方」を、開店前に決めてしまうのです。
 
したがって営んでいる間に、生き方が変わることは、しばしばあります。ただし悪く変わらないようにするためにも、最初が大事になります。
 
開店後、年を重ねる毎に初心が甘かったことに気づくことも人間ですからあります。
しかし、最初から生き方を定めることが重要と知っている人と、知らない人では、とてつもない差が生じるのです。
 
 
自分は、どのように商売上、生きるかという心定めができて、二番目の「使命」が、生き方の上にのります。
 
したがって、生き方の心定めが確実にできていない人は、二番の「使命」がのらないのです。
 
前の項目が確実でないと、次がのらない。この感覚が非常に重要です。 
冒頭、一つ一つ決めていくと話した理由は、この点にあります。
 
 
2の「使命」を心定めするということは、なぜ、自分はこの仕事を選んだのか。
なぜ自分は、この仕事をするのか。あるいはしなければならないのか。その理由を、明確に決めてしまうことです。
 
生き方同様、使命も、自らの生業を、最後までまっとうすることが、自分の使命だと心定めするぐらいでは、現実的には、まったく役に立ちません。
この程度の心定めは、閉店倒産する人も、当初から持っています。
 
例えば、パン屋で一生商売すると決めずに、パン屋を開店する人は、まずいません。
だからこそ、この仕事で自分は一生生きていくという程度は、使命の内には入らないのです。
 
 
ここで言う使命とは、自分の生業を通じて、自分は、世の中に何ができるのか。店舗周辺住民の方々のために、何ができるのか。何を成すべきなのかを、明確に決めてしまうことです。
 
 
実は、この「使命」、具体的なイメージであればあるほど、苦境の際に、あなたの心の支えになります。そして、平時では、やる気を維持する方法になるのです。
 
 

 人間は使命感が、苦難や苦境時の、本当の勇気の源にもなっている

 
 
だからこそ、軽々に考えてはならないのです。
軽々に考えるから、閉店倒産する人になるのです。
 
 
パン屋を例にすれば、パンを作るのが商売の目的ではなく、「パン」というものを通じて、お客さまの幸福量を増やすのがパン屋の真の目的です。
真の目的に気づく、これが自分の生業に「使命」が有るか無いか問われるものの考え方なのです。
 
 
例を追加すれば、小売業者の場合は、この使命感の高低が売上に影響を与えます。
大手小売業でも、気づいていない人が現在多い。気づいていない人が多く働いている小売業者は、規模に関係無く売上に苦戦しています。
 
 
商売の心得がない小売業者は、安価で仕入れること。たくさん売ること。ここにだけ、心が留まりやすいです。
 
ところが、商売の心得の使命感がある小売業者は、取り扱う商品にも生産者がいる。そして、その生産者にも人生がある。生活があるという事を、衷心から意識できます。
 
そのため、自店の取扱商品を丁寧に且つ、大事に売ろうと自然と思えてきます。だからこそ、商品に内包されている生産者の情熱も消費者に伝えたいと思うのです。
これが結果的に、購買動機を誘発させる商品説明や、接客に繋がっていくのです。
 
この感覚、きれい事を言っているなどという甘いものではありません。
厳しい現実です。あなたも周りの小売業者を観察してみると良いです。
 
 
使命感があるか否かが、実際の販売現場でも活かされる事例を多々知っているため、商人道義塾の講義を受講するあなたには、軽々に考えて欲しくはないのです。
 
 
第一領域は、自分の在り方を決める領域であるため、人生観や、信条とも重なって参ります。
 
神仏への信仰をもつ人は、第一領域を決める際に、神仏の教えが影響するでしょう。それは自然なことです。
 
逆に、神仏への信仰をもたない人は、自分が拠り所となる人生観や価値観を優先する。ただし、この場合は、普遍的かどうかを注意深く意識しないと、独りよがりの考えに固執し、失敗の原因を作ります。非常に注意してください。
 
 
第一領域は、商売を営む上で、あなた自身の存在価値が問われる領域と言っても過言ではありません。
 それだけ、重要な領域であります。
 
 
「生き方」と「使命」、この二つが脆弱であると、二つ目の領域「存在証明」、「継続意義」は、全く機能しなくなってしまうのです。
二つ目の領域は、第一領域があってこその、ものなのです。
 
そして第一領域は、人によって答えが違います。
 
経営者、店長、店員の方々、人それぞれ生き方や価値観が異なるため、自分の在り方に関して表現方法が変わります。これは、やむを得ません。寧ろ、良いことであります。
 
そして、この第一領域は、経営者、管理職、店長だけでなく、パートタイマーを含むスタッフの方々も心定めをし、日々実行すれば、店舗の評判は、着実に上がります。
 
そして、もしあなたが、パートタイマー勤務の人でも、商売人は第一領域が大事だと教えることができれば、パートタイマーの方々は、あなたに出会ったことが、人生の幸運になるでしょう。
 
なぜなら、商売の心得は、この世を生きる上で、実は公私問わず重要な役目を担っているからです。
商人道義塾の講義を続ければ、私が言うこの意味も分かって頂けるようになります。
 
 
 
第一領域が、何よりも大事だと理解頂いたので、次の第二領域の話をしましょう。
 
 
第二領域は、「存在証明」と、「継続意義」になります。
 
 
存在証明とは、簡単な言葉に言い換えると、お客さまに、自分の会社やお店を、どう思われるべきかを、決めることになります。
 
例えば、自分はフレンチのシェフだから、自店をフランス料理の店だと思ってほしい程度では、まったく役に立ちません。
既にこれは、簡単に分かったのではないでしょうか。
 
「この店のメインディッシュのソースは、他店と違う。」、「この店の盛り付け方は、芸術品のようだ。」と、お客さまの記憶に、自分のお店の何が具体的に残るのかを、自覚し考えなければなりません。
 
他社他店と、あなたの会社や店は、何が違うのか。
働いているあなた自身が、それをはっきりと言えないようでは、存在証明が、明確にあるとは言えません。
 
ここで大事なことは、お客さまに自分の会社や店を、どのように記憶してもらうのかを、はっきりと決めることです。
 
この考え方は、別に行う実践マーケティングの講義でも非常に重要な要素になります。
 
実は、お客さまの記憶の残り方が、再来店される確率を左右しているだけでなく、客単価にも影響しているのです。
 
そして、軽視できないのは、お客さまの記憶に、商品だけが残るとは限らないということです。
この感覚が、商売の心得を考えたことが無い人、あるいは知らない人には、まったく分からないのです。
 
 
例えば、同一メーカの自動車販売店があります。
 
車種毎の販売台数が毎年発表になりますが、全ての販売店で均等に売れている訳ではありません。
販売店毎、販売台数が違うことは、ほとんどの人が知っています。
 
そして、お客さまの記憶には、どの販売店でも、このメーカーの車は買えると記憶が残っています。
 
しかし、あの販売店に行くと思う際の動機は、必ずしも車種の記憶だけとは限らない。
 
この感覚を、セールス戦略にしている販売店は営業成績が良く。この感覚を知らずに営んでいるところは、販売台数が伸びないでしょう。
 
例えが、あいまいで分かりにくかったでしょうか。
 
では、店舗単位の事例では、差が多くなるため、分かりやすくセールスマンに置き換えてお話しましょう。
 
 
車種以外の記憶に関して実例をお話します。
 
ある自動車販売店に、広告効果でお客さまが大勢来店しました。
 
セールスマンAは、大勢のお客さまに対応するため、買いそうな人に優先的に接客しました。この青年には、500万円の車は買えないと思えば、パンフレットも出さない。コーヒーも出さない。セールスマンAは、効率優先で行動しました。
 
 
セールスマンBは、買いそうに無い青年にもパンフレットを差し上げ、コーヒーを出しました。今日は買わないと分かっていても、よもやま話で青年をもてなしました。
 
この青年が、将来高級車を買えるようになったとき、AのセールスマンとBのセールスマン、どちらから購入するか分かりますか。
あなたが、この青年だったら、簡単に分かるでしょう。
 
お客さまの記憶に商品だけが残るわけではないという理由は、ここになります。
 
そして、それ以上に、この事例の大事なポイントは、今日買わないと分かっているセールスマンが、なぜ青年を歓待したのか。その理由です。これが、商売の心得を持っているかが問われているのです。
 
車を買って下さることも、自動車セールスマンにとっては当然大事です。
しかし、自分の販売店を、どのように記憶して頂くかも大事なのです。こうした感覚が、存在証明を有しているかで差が出ます。
 
尚且つ、このセールスマンBは、セールスマンとしての生き方も使命も、分かっているからこそできることなのです。
 
セールスマンBは、自動車を売ることだけが、自分の生き方と思っていないがために、無意識に顧客の人生に踏み込もうとするのです。
 
自動車好きを増やすこと。自動車購入後の生活スタイルが、自家用車がないときよりも豊になること。
 
セールスマンBには、生き方と使命が明確に定まっているからこそ、未来の顧客を創れるのです。
 

商売の心得を持たない人は、顧客を創るという感覚が得られないのです。

 
生き方と使命が明確に定まっていないセールスマンが、よくしてしまう失敗例は、自動車の性能の良さだけをアピールするのです。そして、性能にこだわるお客さま以外には売れない。
 
自動車のセールスマンのこの事例は、誰でも簡単に想像がつくと思います。
 
顧客を創るという感覚が得られないからこそ、お客さまに困るようになるのです。これが、閉店倒産する人、店の共通点の一つになります。
 
 
深刻なのは、士業と言われる国家資格試験を有する職業でも同様の現象があります。

医師や弁護士という特殊な職業でも、実は一番目の階段(商売の心得)を確実に踏んでいるかどうかで、市民からの評価が変わり、売上をも左右するのです。
 
すべての業種問わずという意味は気休めでは無いのです。それだけ、重要だということが分かってお話しています。
 
例えば、医師の力量を、患者側は素人のため判断が簡単にできません。
そのため、根治させることが、医師の仕事だと軽々に考えていると、何年経っても名医と呼ばれない。ドクターの世界は、実に厳しいと感じています。
 
名医か否かを決めるのは、そのほとんどが医療の素人だからです。
 
名医と呼ばれる医師は、医療技術とプラスαが必ずあります。商売の心得をもっていない人は、このプラスαにまったく気づかないのです。
 
名医に共通するもの、それは商売の心得の第一領域が明確に定まっていることです。
そして、これを私に再認識させてくれた先生が、聖路加国際病院名誉院長 日野原重明先生です。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
 
日野原先生が93歳の時に、名誉院長室で「医師とは、何と向き合う仕事か」私に話してくれました。その際、病気と向き合うとは、おっしゃらなかった。これが、名医と呼ばれる条件かと私に感じさせてくださいました。
 
日野原先生は、何とおっしゃったか。
「医師は、患者の魂(spiritual)と向き合う」と、おっしゃったのです。
 
患者の病でも、眼前の心でもない。魂(spiritual)とおっしゃる意味を、あなたは、どう感じますか。
 
その時、日野原先生と交わした約束を、私は未だ果たしていません。
 
会話の中で、日野原先生に、看護師の接し方の態度で、患者の根治する速さが変わりませんかと、写真を見せて尋ねました。私が病院で働いた経験が無いのに、なぜそこに気づいたのかと、とても驚かれました。
 
そして、日野原先生は、私に病院のコンサルティング業務を、是非した方が良いとおっしゃってくれました。
 
しかし、ドクターやコメディカル各位は、業務上、コンサルティングを受ける時間、あるいは研修を受ける時間が豊富ではありません。
その状況で、実施すれば、体力的に無用な負担を強いてしまう。それを知るため、私共から未だオファーしたことはありません。
 
しかし、この商人道義塾で、ドクター、看護師、コメディカル向けのプログラムを用意することで、日野原先生との約束を守ろうと考えています。
 
 
医療技術さえ高めれば、患者が来ると安易に思っていると、病院経営は足を掬われるのです。
病院の倒産が増えていることで分かって頂けるでしょう。
 
ドクター向けのプログラム内容は、改めて業種別講義でお話しますが、簡単に補足します。
 
hospitalとhospitalityは語源に繋がりがありますが、私は、医療機関で働く人へホテルのような接遇を求めることは、酷だと考えています。
 
医療機関は、接客業とは似て非なるもの。私は、そう考えます。
 
だからこそ、接客業を真似るマナー研修や、接客研修などやらずとも、「この点だけ実行しないように注意していただければ、倒産しないで済む」という箇所だけ、まず理解して頂きます。そして、理解頂いたものを、日々の業務内で実践して頂ければ充分と考えています。
 
 
 
最後にもう一度、商売の話に戻しましょう。
 
私の祖先も商人でした。幼少の頃より商売は、冷やかしの客にお茶を出すことが大事と教わりました。
この感覚も、商売の心得を持たない人には、一生分からない感覚なのです。
 
商売の心得を持たず分からない人は、必ず言います。「冷やかしの客に、お茶を出したら赤字になるじゃないか!」と。
確かに理屈は、そうなります。
 
しかし、実際は、赤字になるどころか客数も売上も増える。人間という生き物の良さを知らないで商売することは、大変勿体ないことだと知らない。それが、閉店倒産する人達の心根なのです。
 
 
例えば、商売の心得を知らない弁護士は、無料相談会を軽んじます。
もう少しだけ親身になれば、依頼が増えるのにと感じながら、傍らで見ていたことが、何度もあります。
 
せっかくの一般市民との接点を、弁護士自ら壊すのです。これが、依頼者がつかない弁護士先生のよくある共通点です。
 
司法試験に合格できる頭脳があっても、人間の世界で生きることの智恵がないと結局行き詰まる。厳しい現実が、ここにあります。
 
 
難しい言葉になりますが、商売もまた、肉を切らせて骨を断つことが大事なのです。私の祖母の言葉を借りれば、「自分から先に与を出して、与えを受ける。」これが人付き合いの基本であり、商売もそういうものだと、祖母は生前口癖のように言っていました。
 
 
 

最後に決めるのが、四番目の「継続意義」になります。
 
この言葉も簡単な言葉で言い換えれば、自分の商売は、誰のために役に立つ商売なのかを、明確にすることになります。
 
実は、誰のために役に立っているのか。これを明確に自覚することも、マーケティングセンスの要に繋がります。この感覚も、閉店倒産する会社や店の人には、無いことが分かっています。
 
継続意義を自覚するという行為は、同時に、将来に対する志にも繋がります。
そして、誰のために役に立っているのか。これを自覚することで経営判断も迷いにくくなるのです。
 
 
さらに、この四番目の継続意義は、売上を上げるには、どうすれば良いか。お客さまの数を増やすには、どうすれば良いか等、商売を営む上で、様々なアイデアを生む時に、あなたの助けになります。
 
自らの商売が、末永く存在する意味を見つけるための秘訣があります。
それが、自分の会社や店が、誰の役に立っているのかを実感し続けていくことです。
 
だからこそ、自分の店を長くやり続けるための理由を、あなた自身が、具体的にイメージできなければなりません。
 

 
「継続意義」を心定めるということは、
自分の会社、店が、この世界の誰の幸せに貢献しているかを、
明確に決めることで有る。
決めたことが正しければ、お客さま側から感謝の念、喜びの情が戻ってくる。
これが、あなたの会社、店の継続の循環を、この世に創ることになる。

 
 
 
ここまで、商売の心得である四つの要素と二つの領域について、お話しました。
 
 
 
それでは、理解を深めて頂くために、もし商売の心得を持たなかったら、なぜ問題があるのか。なぜ、誰もが侮ってはならないのか。
その真の怖さを、後編の講義で一つ一つお話ししましょう。
 
 
これで、講義を終わります。
 
続きは後編へどうぞ>>>
 
 
 

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