TOP | 全業種共通哲学編 | 【商売人の考え方3】閉店倒産の共通点_商売心得を持たない怖さ

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全サービス業共通 商売哲学編

PHILOSOPHY 

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 【商売人の考え方3】閉店倒産の共通点_商売心得を持たない怖さ

 
 
それでは、最後の後編の講義を始めます。
 
本講義の理解を深めるため、必ず以下の前編、中編を先に受講してください。
 
6a. 前編:閉店倒産の共通点①商売心得 四つの要素

6b. 中編:閉店倒産の共通点②商売心得、二つの領域
 
 



講義目的
 
商売の心得を持たない怖さを学び。なぜ真面目に働くだけでは事足らないのか。なぜ一生懸命働いていても、閉店倒産するのか。理由を深く学び、閉店倒産する人にならない自分のスタイルを築く。
 


 
 

 商売の心得の第一領域、「生き方」を持たない怖さ

 
 
一つ目の生き方を持たないと、何が困るのでしょうか?
 
商売人に限らず、会社員でも、自分は、この会社で、どうやって生きていくのか。その生き方が定まっていないと、どうなるか考えたことがありますか?
 
商売にも浮き沈みがありますが、会社員にも良い時もあれば、悪い時もあります。
悪くなった時に明確に自分の生き方が決まっていないと、人は逆境に弱くなる性質があるのです。
 
生き方を決めるということは、言い方を変えれば、覚悟を定めるということになります。
 
覚悟がないために、逃げたくなったり、放棄したくなったり、辞めたくなったりする感情が簡単にわき上がります。
 
最も恐ろしいのは、追い詰められたときに、不正を働きたくなる。自分さえ良ければ、他人はどうでも良いという感覚に溺れることです。
平時では思いもよらなかった悪しき感情は、追い詰められたときに発動します。これは、誰にでも起こりうることです。
 
追い詰められたことのない人には、想像できないことでもあります。人間は、追い詰められたときに、生来の本性が浮き彫りになる生き物なのです。
 
だからこそ、良い時の状態だけで、ものを考える習慣を持つのではなく、自分が追い詰められたときの状態も想像しながら考える癖を持つ。悪しき感情を誘発するような状況に、自分が追い込まれても、悪しき衝動を抑える働きをしてくれるものを自分は持っていると自負できる。これが、自分の生き方を決めるということの本意なのです。
 
 
 

 商売の心得の第一領域、「使命」を持たない怖さ

 
二番目の使命がないと、どうなるでしょうか。
 
実は、この使命感が有ると無いとでは、あなたの将来の居場所も変わります。
 
特に、技術系の職業は、自分が、この仕事を、なぜ選んだのか。どうしてやろうと思ったのか。それらを明確にした使命感を持たなければなりません。
 
なぜなら使命感を持たなければ、自分の技術力を進歩させようという、やる気の芽を生むことができなくなるのです。
 
成長の原動力は、使命感から生まれるものなのです。
 
自分が誰のために役に立っている存在なのか。誰を喜ばす存在なのか。それを絶えず持っていなければ、人間は生きる気力を維持することが非常に難しくなる生き物なのです。
 
自分が誰のために役に立っている存在なのかを自覚できると言うことは、裏を返せば、他者から必要とされている自分がいるという実感を得て生きているということです。
 
この他者から自分が必要とされている実感を持つことの大事さは、この後の講義、「人生の軌道を安定させる源の作り方」で改めてお話します。
 
不確実の世界を生きる人間にとって、使命感が志や理念の枠組みをつくり、迷い無く生きようとする原動力になるのです。使命感のない人は、商売上に生じる逆境に弱い。失敗する人を見てきた結論です。なぜ逆境に弱くなるのかは、改めてお話します。
 
ここでは、商売をはじめる前に使命感を持たずにはじめた人が陥っている事例についてお話します。
 
全ての業種に共通して、使命感を持たない人が陥るケースとは、どういうものか、考えたことがありますか?
 
使命感がない人の共通点は、消費者、いわゆるお客さまの身になって考えることができにくいということです。もしくは、まったく考えずに商売していることも多いのです。
 
使命感のないことが、客に困る様になる原因を作る大きな理由になっています。
 
先ほどの例で言うと、使命感のない美容師は、カット、パーマ、カラーの技術力だけにこだわります。その結果、お客さまが何を求めて来店しているか。お客さまに何を自分はできるのかの本質を気づかず応対するのです。
 
特に女性客のほとんどは、争いを回避しようとする脳の特性から、仕上がりに満足したという顔や態度をしてくれます。ところが本心は言わず、再来店しなくなります。
使命感のない人は、この感覚に気づかないのです。これが、アンケートなどを実施しても閉店倒産する店がある理由です。
 
使命感の有無は、商売上、想像以上に重要なのです。
 
そして、使命感のないことで、経営上、遥かに致命的なことが生じるケースがあります。
 
それは、商売でもビジネスでも、不正の心根というものがあります。不正の心根を作るのは、使命感がないからなのです。
 
 
実例をお話ししましょう。
 
お客さまに悟られなければ問題がない。事故も起きないと、排気ガスデーターを偽造する自動車メーカー。
 
商品の安全性を無視したり、原産地を偽った安価な食材を仕入れ、高価な食材として表記して販売する料亭。
 
相互扶助の原理という崇高な役目という使命感がないために、営業成績の数値だけにこだわり、不正販売を助長させる保険会社。
 
これらの企業で働く人も、一人一人をみれば、善良な人なのです。
では、善良な人が、なぜ不正を止められないのでしょうか。
それは、「使命感がない。」たった、それだけのことなのです。
 
特に、大企業の場合は、管理職に、使命感のない人が就きますと、組織的不正を生むのです。非常に怖い現象です。
 
不正を働く人を観察すると、良い仲間も、良い家族もいて、単なる悪人ではないことがあります。では、自分の良心に嘘をつき、不正ができる人間になったのか。
それは、誰のために自分が存在しているのか。その使命感を持たずに商売やビジネスをしているからなのです。
 
この怖い現象を踏まえて、幹部研修している企業が少ないです。それが、私の感想です。
 
追い詰められたときに、本性がでると言うことを自覚せず社員教育しても、意味はありません。乱暴な物言いですが、私の率直な実感です。
 
人は、良い時には、人生哲学も、信条も理念も容易に語れます。これは、会社も同じです。
平時なら、企業理念も掲げることが簡単なのです。
しかし、人生哲学も、信条も理念も、窮地の時にこそ、真価が試されるものであります。
 
 
人間の真価についても、改めてあとの講義でお話ししましょう。
 
 

商売の心得の第一領域をまとめましょう。

 
「生き方」、「使命」という自分の在り方を決める第一領域は、良い時だけではなく、寧ろ窮地に立たされた時に、あなたの転ばぬ先の杖となるものであります。
 
また、第一領域が明確に定まっていませんと、疲れやすい状態で商売をすることにもなります。
なぜなら人と接する仕事は、人疲れという特有の病が生じます。接客業は、絶えず心が疲弊します。そのため、勇んだ状態を意図的に作り出していないと、簡単に人負けしてしまうのです。
 
人負けした状態になると、集客しやすい雰囲気を、自分の体から発散することも難しくなるのです。(詳しくは、実践編にあります)
 
商売の心得の第一領域は、自分の在り方を決めながら、同時に、自分を守る見えざる鎧を身にまとうことになります。
商売をはじめる前に、必ず持っていなくてはならないもの、それが「第一領域」なのです。
 
 

 商売の心得の第二領域、「存在証明」を持たない怖さ

 
三つ目、存在証明を、簡単に表現すれば、お客さまに自社自店を、どう思われるかになります。

最初は、自社自店を、売り手側の目線で、どう思ってほしいかと考える人が多くいます。それが、一般常識となっています。
 
しかし、ここでも大事なことは、売り手が思うことと、買い手が思うイメージが一致しているかを自覚しているかです。自覚していないから、商売が成り立ちにくくなるのです。
 

実例でお話ししましょう。
 
今まで高級家具を販売していた店舗があります。
 
量産型で安価な家具を販売する店が、台頭してきたため、自店でも安価な家具を売っていこうと思い、大きく路線変更をしたとします。
 
しかし、そのお店に対する「高級で品質の良い家具」というイメージが、お客さまの頭の中で、出来上がってしまっていると、売り手が、いかに安価な家具を売りたいと思ったところで、お客さまの流れを変えることは、簡単にはできません。
 
商人感覚、あるいはマーケティングやブランディングの法則を実践的に体得していれば、専門知識がなくても気づくのですが、理論武装しただけでは、購買心理を酌むことができずに失敗しているのです。
 
では、一度はじめた商売を、路線変更できずに諦めるのか。残念に思う必要は有りません。そのための実践マーケティングの講義を用意したのです。
存在証明を明確にして経営することを、決して軽視してはなりません。後ほど実践マーケティングの講義でお話しますが、ブランディングに関わってきます。
 
ここでは、存在証明の重要性について話を進めます。
 
二つ目の例は、平日は割引をせず、土日祝日だけ割引を行う女性をターゲットにしている洋服屋があるとします。
 
お客さまの頭の中に、平日来店すると損だと学習されてしまうと、今度は平日の集客を値引き以外で企画することが、極めて難しくなります。
特に、土日祝日より、平日の方が日数が多いため、簡単に業績低迷に繋がるという現象を生むのです。
 
 
自分のお店の存在証明を明確にしていない怖さは、自ら知らず識らずに首を絞めることになるのです。なぜなら、お客さまが記憶したイメージが定着すると、それを書き換えるための費用は、とてつもなく高額になります。
 
商売人は、この怖さを、決して侮ってはなりません。
だからこそ、開店前、開店後、早い段階から自社自店をお客さまから、どう思われるのか。どう記憶されるのかを、明確にしておく必要があるのです。これは商売にとって、非常に大事なことになります。
 
 
 

 商売の心得の第二領域、「継続意義」を持たない怖さ

 
 
四つ目の継続意義がない怖さは、自社自店の繁栄目的を忘れることに繋がります。
そして、継続意義を持っていない人は、日々商売の中で、革新的アイデアがでにくい人が多いのです。
そのため、売上低迷時に、V字回復させるアイデアが考えても考えても出てこないと悩む。そして、行き詰まるのです。
 
誰のために役に立っている商売なのか。この明確なイメージが、時代と共に、自社自店が、どう進化すればいいか。あるいは、集客するために、いかなるサービスを増やしていけばいいか。アイデアを出す原動力になります。これが、この四番目の継続意義をもつ大事さなのです。
 
 
商売の心得の第一領域が、自分自身の内なる世界とすれば、この第二領域である「存在価値」と「継続意義」は、自分自身の外界、すなわち対人応対に関わる領域に繋がります。
 
したがって、自分以外の人間と、どのように接するかの心定めがないと、人間関係を良好に保つことが難しくなります。仕事だけではなく、家庭も同様であります。
 
商売は上手くいっていても、家庭崩壊になる人を、何人も知っています。
だからこそ、公私を問わず、自分以外の人と、どのように接し生きるかを、心定めることは重要になります。
 
 
第二領域の大事さには、他にもあります。
 
利益を出そうと儲けることが、最優先になる人も現実にはいます。確かに生きる上での商売ですので、一概に悪いとは言えません。
また、生活ができればいいと考え、生活費だけ得れば充分だと考えて商売している人も、現実にはいます。
 
しかし、必ず心に置くべきことがあります。それは人間は、自分のためだけに生きるだけでは、やる気を維持したり、活力を生み出したりすることが、難しい生き物なのです。
 
だから利己的な発想だけの商人や、ビジネスマンは、行き詰まる確率が、とても高いのです。
 
第二領域は、自分以外の人との関わり方、自社自店を取り巻く社会との関わり方を決める大事な領域にもなります。
 
ただし、継続意義というと難しい話に聞こえますが、「ありがとう」という感謝の言葉をお客さまから頂いているという実感がある人は、自然と継続意義を無意識に感じるようになります。これも、人との関わりがある商売の良さであります。
 
難しいことを考えたくないと思う人は、「ありがとう」の言葉を頂くこと。これを増やすために何をするか。この点を意識すれば、継続意義を考えるのと同様になります。
 
そして、「あなたがいて良かった」といわれる言葉を増やそうと考え実行すれば、やる気を維持する方法も自然と見つかります。
 
 
 
商売の心得の四要素と二つの領域が、なぜ大事か、なぜ必要かを理解頂いたところで、講義の終わりに一つ、現場経験からでないとけっして分からないケースがあることをお話をして参りましょう。
 
 
商売が失敗する人は、本講義でお話した商売の心得を必ずといって良いほど持っていません。これは、過言でなく共通しています。
 
ところが、商売が成功する人の中に、商売の心得を自分は持っていなかったと言う人がいるのです。
 
私の話を聞いても、「自分は考えてもいなかった」とおっしゃる人がいるのです。このような話を最後にしますと、商売の心得をもっていないと成功しないという話と矛盾するのではと感じる人もいるでしょう。
 
実際は、全く矛盾はしていません。商売に成功する人の中には、商売の心得を顕在意識(自我)では、考えもしませんでした。あるいは知らなかったと言う人は確かにいます。
 
しかし、ここで見過ごせない事実が、顕在意識(自我)では自覚していなくても、もう一人の自分、いわゆる潜在意識(真我)の働きの中では、私が話した商売の心得を持っているのです。
 
これが、人間が奥深い生き物だと言える所以です。自我では自覚しなくても、真我が自覚できている人がいるのです。
 
そのため、商売の心得を知らなくても、何かを考えようとすると商売の心得を持っている人と同じになります。何かを行動しようとしますと、商売の心得をもっている人と同じ動きになります。やること成すこと、すべてが条理に合ってしまうという人が、少ないですが、この世にはいるのです。
 
実は接客業には、この真我が接客の体勢になっているかが、問われているのです。
自我の領域でサービス法や業務内容を熟知し、歓待できる心の状態になっていると、自分では自覚している。しかし、真我が歓待できる状態になっていない人が現実にはいます。
 
真我が歓待するレベルに至っていない人を、私は見極めることができるのです。だから、今までコンサルタントの仕事ができてきたと言って過言ではありません。
 
どう見極めるかは、言葉にならない世界です。塾生の中から、私が伝えることがもうないと感じる人がでたら、お目にかけることもあるかも知れませんが、今はまだ約束はできません。
 
「真我の反応」ということを、本講義段階では、理解できなくても一切構いません。
 
 
その上で、せっかくですから少しだけ話を致しましょう。
 
あなたは、街を歩いていて視線を感じる。あるいは、背後に人の気配を感じると思った経験はないですか。
 
これは自我ではなく、真我が反応しているということがあるのです。
 
真我が接客モードになっている店員は、自分の背後で手を上げるだけのお客さまにも、無意識に気づきます。
 
ベルを鳴らさないと来ないなどというレベルは、私からみれば、とてつもなく接客レベルが低いのです。
 
初めて見たときは、パヴロフの犬じゃあるまいしと嘆いたことがありました。【※出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)参照』】
 
 
真我が発動して歓待しているレベルがある。これが、私が、超一流のサービス業従事者と評するレベルで有ります。尚且つサービス業は実践実技の世界と私が言う本意になります。
 
 
では、どうすればこのような理想的なことができるのか。
また、どうしたら真我に商売の心得を有することができるのか。その答えを私は知っているだけではなく、見極めることもできるのです。
 
しかし残念なのは、この感覚を言語化することはできません。頭で考えても、真我の存在自体を自覚はできません。
 
たとえ私が懇切丁寧に言葉で説明しても、まったく分からない領域になります。
 
ただし四六時中、私と同行し、事あるごとに私の話を聞けば、数年内に感じる様になるようですが、保証の限りではありません。
 
 
ただ一つ言えることは、潜在意識の働きは日々の生き方が非常に重要です。
 
したがって、昨日今日のことで変化が起きるのではなく、長い年月をかけて培われる能力です。
 
商人道義塾の哲学編の講義内容を心に定め、日々の商売に活かしていこうと思い、3年間続ければ、真我が商売の心得を習得するようになります。そうなれば、日々商売の心得を意識しなくても、行動できるようになります。
 
したがって、最後の補足に関しては、現場経験で分かる例外を補足しただけで、あなた自身ができるかできないかで悩む必要は有りません。本講義を受けようと思った時点で心配はありません。
安心して講義を続けて下さい。
 
もし、開店まで間も無いと焦る気持ちがあるなら、
先ず商売の心得で心定めたことを、18日間連続で行動します。
連続しないと意味がありません。連続ということがポイントです。
 
18日間連続して、問題があれば、直ちに修正します。そして、また18日間連続して行う。
18日間連続して実行できたら、止めずに間を空けず今度は90日連続で実行します。
 
90日連続で実行できれば、行動習慣に変化が生まれます。真我が大事な行動だと意識しはじめるのです。これが、人生の軌道を変える法です。
 
 
 
 


 

 
 
6項目の本講義は、前編、中編、後編と三部に分けてお話してきました。
ここまでは、開店前の心の状態を踏まえ、開店前に何が必要なのかを講義にしました。
 
 
次からの講義は、起業後、開店後の心の状態について講義します。
 
起業、開店後の心の状態も、非常に重要な講義になります。
恐らく聞いたことが少ない内容でしょう。
商人道義塾でないと、知る事の無い話の一つです。
是非、心して講義を続けてください。
 
 
三部構成の長い講義を受講され大変だったと思います。
あなたの真剣さに敬意をはらい、これで講義を終わります。
 
 
 

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