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全サービス業共通 商売哲学編

PHILOSOPHY 

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【商売の心得】商売成功者に共通する四段階の意識レベル

 
※ 理解を深めるために8a~8cと、前編、中編、後編の順番にご覧ください。
 
 
 

プロローグ

 
 
 
前半講義の6b.6c.で、商売の心得には二つの領域があることをお話しました。
この話は、主に創業者やオーナー、これから起業する人達に向いています。
 
今回の講義は、業種業態問わず働く全ての人達にとって、必要で有ります。
そして、商売にとって避けることのできない大事な話です。
 
なぜなら、倒産している会社で働く人達や、一流になれない人は共通して、この四段階の意識レベルを理解できないのです。
この四段階の意識レベルを意識せず、日々の業務を行うと、閉店倒産してから、はじめて気づく。このような人達が多いのです。
 
だからこそ、経営層、管理職、指導担当者は、8a,8b,8cの3回の講義を軽視せず受講して頂かなければなりません。
なぜなら、閉店倒産している会社や店舗の原因の答えを知る大事な講義だからです。
本講義からは、哲学編でありながらも、私が培ってきた重要な実践的なノウハウが含まれます。
 


 
 

本講義目的

 
 
 
真剣に受講すれば以下の原因が分かります。
 
○一生懸命働いて、閉店倒産している会社、店には同じ原因がある。
 
○美味しい料理を出す店が、なぜ潰れるのか。
 
○高い技術力がある理美容室、修理店が潰れる原因。技術力以上に必要なものがある現実。
 
○有名医大出身の医師でも、来院者が増えない共通の原因。名医とは、素人が決める。その厳しさ。
 
○一人前になる社員と、半人前のまま終わる社員の違いは、とても些細なことから始まっている。
 
○お客さまからのクレームを受けやすい人と、殆ど受けない人の違いは何か。
 
○優秀な人材が不祥事を起こす決定的な原因。その対策を知る。
 
○不運や不景気に強い経営者には共通するものがある。
 
 
これらの答えが、8a,8b,8cの3回の講義で分かります。
 
答えが分かれば、あなたが今日から何をすれば良いかが分かります。
あるいは、あなたが今日までされてきたことが正しかったと自信を持てます。
 
これが本講義目的です。
 
 


 
それでは始めましょう。
 
まずはじめに、あなたに質問します。
 
真面目に一生懸命働いて、閉店倒産している会社や店があります。なぜだと思いますか。
多くの人は、真面目に一生懸命働けば良い結果が出ると疑いません。
 
真面目に頑張れば、必ずお客さまがお越しになり、購入後、リピーターになってくださると疑わずに信じているのです。
しかし、現実は一生懸命働けば上手く行くとは限りません。それほど商売は、簡単ではないのです。
 
恐ろしい現実は、商品の品質も良い。料理も美味しい。技術力も高い。それでもお客さまに困り、閉店倒産している会社や店はたくさんあるのです。
 
こうした中でシニカルに語る人が、必ずいつの世も出て来られます。そして、「正直者は馬鹿を見る」というような戯言を言う人がいます。
 
しかし私の経験では、正直者が馬鹿を見ることは、実際にはありません。長い目で人生を見れば、正直ほど確実な人生を歩める秘訣はないのです。
嘘を積み重ねる人生より、正直の方が、結果的に生きぬくコストも低い。これは、間違いありません。真っ正直に生きることを習慣や生き甲斐にする。結果的に最も楽な生き方になると、歴史上の聖人といわれる人の人生が証明しています。
聖人だからできるのだと、思われる人もいるかも知れません。
しかし実際は、そうとも言えません。
 
私の周りにも、歴史に名を残さずとも、立派な人生だと思う人が何人もおられます。
 
 
 

正直や誠実ということを大切にして生きている方が、人生は楽に生きられる。
人間道の真ん中ほど、余計な摩擦がないからである。

 
 
 
後ろ指を指されるようなこともなく、偽りで虚栄することもなく、ただただありのままで生きることの方が、結果的に心も自由だと言うこと。素晴らしい人生だなと感じる人達から学んでいます。
 
では、真面目に一生懸命働いているにも関わらず、報われないとしたら、あなたはどう感じますか。
私は、正直申し上げ、憤りをいつも感じます。実際、見聞きすることも多いのです。とても残念なことです。
 
真面目に働いていて報われないことがあってはならない。常に現場で感じます。
だからこそ、何が原因なのかを真剣に考えつつ、答えを見つけたのです。
 
余談になりますが、ビジネスや商売は失敗すると死人が出ることがあります。弊社創業前から知る私の経営者知人も、ホームレスや、既にあの世に逝かれている人がいます。
死人が出なくても、一家離散になることはあります。

私の親戚に、親孝行で優しい人だと皆から言われていた方がいました。私も幼い時から、とても良くしてもらっていました。
しかし、いかに人柄が良くても、商売が失敗すると音信不通になる。親の葬儀にさえ出られないということもありました。それだけ、現実は厳しいです。私も身をもって知っているのです。
 
だからこそ、私は私に関わるクライアント全てに対し、「決して地獄には落とさない」これを信念としてやってきました。
この信念の強さで、時として厳しい事も、歯に衣着せない言い方もして来ました。
 
 
 

大失敗してから原因を知り教訓を得ることは、人生において尊い。
ただし人生は反省はできても、後戻りはできない。
大事なものを失ってからでは遅い。
それもまた、人生の現実である。

 
 
だからこそ、掛け替えのないものだけは、決して失って欲しくはないのです。
8a,8b,8cの3回の講義は、内容は誰にでも簡単に理解できるはずです。
しかし、私の強い願いから生まれたものを簡易にしているだけです。
重ね重ね申し上げますが、真剣に受講してください。
最後の日まで生きぬくために・・・。
 
 
商売を成功する人が有していて、失敗する人が業種業態を問わずもっていないものがあるのです。
これを、私は発見しました。
 
 
本題に入る前に理解を深めるため、あえて商売に関係するものではない例から話しましょう。
 
 

 
 
あるプロ野球選手が戦力外通告を受けました。
まだ現役を続けたいとの思いからトライアウトを受ける姿をTVで拝見しました。
 
戦力外通告を受けた選手に記者がインタビューします。選手の多くが、同じことを答えるのです。
 
「やるだけのことはやりました。結果を待つだけです」
「できる限りの事をトライアウトでやります」
「精一杯やるだけです」
と、同じような内容を毎年語ります。
 
その姿を拝見し、なるほどと私は思いました。
あなたは、一流と言われる選手が、戦力外通告を受けた選手達と同じ台詞を言っている姿を聞いたことがありますか?
恐らく無いでしょう。
 
無論、一流の選手は戦力外通告を受けた事がないから同じことは言わない。ここで私が言いたいのは、そういうことではありません。
 
門外漢の私が言うと無礼になるかも知れませんが、プロ野球選手になる時点で、野球センスや運動神経には、大きな差がないと、私は感じています。
 
ところが、一流の選手が語らず、戦力外通告を受ける選手が語る台詞には、大きな違いがある。
あなたも、お気づきになりませんか。
 
「やるだけのことはやります」
「できる限りの事をします」
「精一杯頑張るだけです」
これらの言葉は、実技の世界ではまったく話にならない言葉なのです。
 
それはなぜか、その理由を一流の選手が教えてくれます。
 
一流の選手にとって、努力や頑張ることは、当たり前のことなのです。
人間は当たり前のことには、心は留まりません。
 
 
 

本当に努力している人間は、自分が努力していることに気付かない。
なぜならば、努力は過程であって、目的では無いからである。
己の努力に心が留まる人間は、時として目的を忘れる。
だから己の願望が叶わない。

 
 
 
 
一流の選手にとっての最重要は「過程」ではなく、「結果」なのです。
乱暴な表現になるかもしれませんが、言い方を変えれば、頑張らなくても、努力しなくても、ヒットやホームランが打てれば、それで良いのです。結果が出る人が、実技の世界では上なのです。
 
戦力外通告になった選手自身は、無意識かも知れませんが、発言する内容の源となる心根が、既に過程に重きが置かれているのです。だから方向を誤り結果が出なくなってしまった。そう感じました。
 
一流の選手と戦力外通告の選手では、運動能力の差よりも、「心の動かし方」、「心の向け方」、「心の使い方」、これらに大きな差があるのです。
 
実技の世界はジャンルを問わず、この点に気づかなければ、永遠に一流にはなれません。
したがって、この現象はスポーツの世界だけの話ではないのです。
 
 
それでは理解を深めるために、違う分野の例に換えましょう。
 
音楽家を想像してください。
一音も間違えず音符通り奏でれば、聴衆を感動させられますか?
そうではないことは、多くの人が知っています。
 
では、何が人を感動させるのでしょうか。
ここが、問題なのです。
 
楽譜通りに演奏すれば良いという状態から、それでは駄目だという領域があると気づいてお金を頂けるプロになるのです。そうではないでしょうか。
 
私の独特の感覚かもしれません。ピアニストのフジコ・ヘミングさんの演奏を拝見した際、鍵盤をたたかない時の方が、聴衆を感動させるためには大事。これに気づかせて頂きました。【link:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)参照』】
 
聴衆を感動させるためには、音と音の間に「在るもの」が重要だと。しかし、「在るもの」とは無音とは違う。音の重なりや残響で演奏中は無音にはなりません。それでも音と音の間に「在るもの」がある。私の独特の感覚です。
 
ピアノは、指で奏でるものでない楽器のように見えました。
 
若いピアニストの演奏音は、私にはドライに感じ、音が軽やかに踊っているようにみえます。
その一方で、歳を重ねたピアニストの演奏音はウェットに感じることが多いです。
時として、ウェットに感じる音が人の心を慰めたり、癒すのだろうとも感じます。人生の深みが作品にでるのは、絵画や彫刻の世界と同じ。フジコ・ヘミングさんから学んだ事です。
 
はじめてピアノを習い始める子供の頃は、先生の所作を真似ることが大事です。これは、大人の手習いでも同じです。最初は皆、熟練者の動作を真似することからはじめます。
しかし、真似だけでは越えられない壁が現れる。では、この壁は何でしょうか。
よく観察すると、良い指導者は、この壁を越えた先を踏まえて子供達に教えています。お気づきでしょうか。
 
 
 
では次の例は、いかがでしょうか。
徐々に商売の例にしていきましょう。
 
今度は料理人を想像してください。料理の世界も実は同じことがあると気づきます。
 
レシピ通り作っても、一流の料理人と食べ比べると仕上がりの味が違うことが多くあります。
問題は、レシピ通り作っていて、なぜ仕上がりの味が違うのか。この原因です。
 
さらに怖い実例をお話しすると、美味しい料理だけでは再来店はありません。
多くの人が驚くかも知れません。そんなこと無い。あの店は美味しいから何度も行くと反論する人が必ずいるでしょう。
 
しかし、厳密には美味しい料理だけでは再来店は無いのです。
あなたも、経験がありませんか?
「あの店は美味しかった。それでも何年も行っていないな」と、人に語ることないですか?
 
逆に、他人に薦めるほど美味しい料理では無いにもかかわらず、週に何度も通う店がありませんか。
美味しい料理だけでは再来店が無いと言える理由が、実は大事なのです。
 
あなたも、身近な店舗や働く人達を想像しながら、私の話を聞いて下さい。
 
この現象は、商売にとって非常に重要であり、非常に厳しい現実でもあります。
 
ここで、結論をあえて先に言いましょう。
 
プロスポーツ選手、音楽家、料理人、ジャンルは異なりますが同じ原因で成否が分かれているのです。
 
 
 

人間は、所作が全く同じでも心根の違いで結果が変わる生き物である。

 
 
 
これが、戦力外通告の選手と一流の選手の違いで有り、一流の料理人とそうで無い人の違いで有ります。
また、肉眼では一生懸命働いているように見えても閉店倒産になってしまう理由なのです。
 
 
例えば、チェーン店の本部からA店長も、B店長も本部の営業戦略会議で同じ指示が出ます。そして運営マニュアルも同じ。店舗オペレーションも同じ。見た目は何も変わりません。
 
それにもかかわらず、A店長は売上不振が続き。B店長は売上好調ということがあります。
 
B店が立地が良く、A店が人流の少ない立地であれば、素人でも売上不振原因が想像がつきます。
ところが、そうで無いことがあるのです。
A店長もB店長も、肉眼でみれば同じことをしています。ところが、体を動かしている心根に違いがある。だから結果が違うのです。
 
これが、実技の世界の厳しい現実です。
 
だからこその精神論なのです。根性論とは次元が違う感覚です。
私が、なぜ哲学編からはじめているのか。失敗する人の共通点を既に知っているからなのです。
 
失敗する人の共通点こそ、商人道義塾の哲学編にあるような内容を理解できない。あるいは、実践していない人達なのです。
 
 
私が直接実技指導をしなくても、失敗する人の共通点さえ持たなければ、勝手に御自身で成長されていく。このことも既に分かっているのです。
だからこそ、私は実践講義を後回しにしているのです。
 
 
 
 
 

それでは、ここから本講義の本題に入ります。

では、職種を問わず、結果が出るためには、どのような心根でいなければならないのか。
この答えを、知って頂くのが本講義になります。
 
 
働く人達の「心根」と一概に呼んでも千差万別であり、個人差があります。
微妙な違いまで表現すると、表現しきれないほど多義になります。
 
そこで、私は現場監察と、弊社独自の精神分析法Prosebu-DATからの行動分析の末、四つの心の状態に分類しました。
 
そして全ての業種に共通する言葉で表現しています。
それが、四段階の意識レベルと呼んでいるものなのです。
 
 
 

四段階の意識レベルとは、何か?

 
 
人間が働く姿を想像してください。
人が何か労働をする際、あるいは経営活動をする際、体が勝手に動くということはあり得ません。自らの体を動かす命令をしている心が、必ず先に動きます。
 
そして重要な事は、体に命令する心が、どの意識レベルで命令を下しているのか。
これが、あらゆる成否を分けていることが分かりました。
 
そのため、この四段階の意識レベルの理解を誰でも分かり易く理解するために、マトリックス図を作ったのです。それが本頁にある次の図表です。
 
私のセミナーでも利用しますが、本講義でも掲載しますので、どうぞ参考にしてください。
 

意識レベル・マトリックス図

 
 
 
 
 

 意識レベル・マトリックス図

 
 
 

 
それでは四段階の意識レベルについて各レベルの話の重要ポイントを、先にお話します。
それから、マトリックス図の見方を説明致しましょう。
 
人間が何かの事に当たるとき、無心で行うということは殆どありません。
必ず心が先に動き、後から体がついてくるという感覚です。
 
因みに、よく無心になれという人がいますが、無念、無想の間違いだと気づいていないのだろうと切なく思うこと多々あります。
 
生身の人間で無心になるなど、言葉の綾に過ぎません。話題が脱線するので、ここでは多くは語りませんが、辞書では無心も無想も同じように書かれていますが、内観の世界ではまったく異なる感覚なのです。
何も考えずという感覚と、何も求めず、何も願わずという感覚は、似ているようでまったく境地が違うのです。
 
 
本題に戻しますと、人が体を動かすときには先に心が動いています。
これは当たり前だと誰でも思われるはずです。通常は、皆様が無意識に行っているため意識はしないはずです。
問題は、体が動く前の心がある。そしてその心が、どういう意識レベルか。
ここが、商売の成否を分けているポイントだったのです。
 
 
意識レベルには、四つの段階があります。
 
 
 

一番目が、作業のレベル。
 
二番目が、仕事のレベル。
 
三番目が、使命のレベル。
 
最終段階が、大義のレベル。

 
 
この四段階のどのレベルの意識で、労働中の所作(動作)を行っているか。これで商売は、成否の結果が変わっているのです。
 
 
それでは実例を挙げましょう。
 
小売業での品出しの所作で説明します。
 
「箱から商品を出して、商品棚に並べてください」と、店長が店員さんに指示している姿を想像してください。
 
 
箱から出して、ただただ棚にきれいに並べている店員さんがいます。
これが、作業のレベルでの働き方です。
 
箱から出しながら、売れますようにと念じながら並べる。あるいは、お客さまが手に取りやすいようにと親切心を使い、お客さまに喜んでもらおうと並べる店員さんがいます。
 これが、仕事のレベルで動作している人の働き方なのです。
 
 
「作業のレベルで商品を並べる人」と、
「仕事のレベルで商品を並べる人」では、
既にこの段階で売上に違いが生まれてきます。
 
 
この事実を驚く人が多いのですが、それだけ今の時代は、「商売の基本」を知らずに店頭にいる人が多いのです。
 

品出しは、作業のレベルで並べる人より、仕事のレベルで並べる人の方が結果的に売上が良い。
 
これは、売上好調の人だけが実践しているちょっとしたコツなのです。
たたき上げの人なら皆経験的に知っていますし、簡単に私の言うことが理解できておられます。
 
 
もう一段進んで、使命のレベルで商品を並べる人がいます。
このレベルまで来ると、ただ並べる人とは、まったく結果が違います。
 
「自らの仕事は、お客さまにただ買って頂くためだけではない」この理由を知っているレベルが、使命のレベルの心根になります。
 
 
例えば、
 

地産地消で販売しようとする志のある人。
健康に良い物しか販売しないと決めている人。
自分が良品と思った物しか販売しないと決意している人。
働く母親の苦労を知り、その負担を減らしたいと考えるだけでなく、
気分転換の場を自店で持って貰おうとする人。

 
 
これが、使命のレベルで働く人達なのです。
 

この使命のレベルの段階になって、はじめて「店作り」という段階になります。
 
 
したがって、使命のレベルの心根で働く人が店内におらずに、「店作り」などできない。たとえ、建物や什器を新しくしたとしても、本質から外れる。
だから、新店時しか集客できないのであります。
 
ところが、この事実を多くのGMSや百貨店の管理職でも分からなくなっている。それが令和の時代の特徴です。
 
その証拠に、店員各位の士気や心根を変革せず、店舗デザインや什器、品揃えだけにしか興味を持たないところが多い。そう思われませんか?
 
この事実の正しさは、店内で働いている人達が、誰よりも分かっていることではないでしょうか。
 
 
最後のレベルは、大義のレベルになります。
これは、一般社員やパートタイム職員の方々が持っていることは、ほとんどありません。
 
しかし、取締役各位で何割の人が有しているか。あるいは、有していないか。
これが、会社や店の発展を決めます。
 
一店舗経営であれば、経営者自身が有していないと非常に危うい経営をしている事になります。
 
無論、現実は大義のレベルをもっていなくても、現時点で売上の良い会社や店はあります。 
したがって、大義のレベルが無いから、直ぐ様閉店倒産しているとは限りません。
 
 

大義のレベルの有無が問われる瞬間とは、いつか?

 
 
大義のレベルの有無が問われる瞬間があるのです。
 
それが経済状況の悪化や、天変地異等々の難局の時です。
この際、経営者に「大義のレベル」が有るか無いかが問われます。
 
難局に負けない人というのは、共通して大義のレベルが明確にある人達なのです。
 
閉店倒産している会社の経営者に話を伺うと、使命のレベルも大義のレベルも有していないことが分かりました。
 
私が話した後に、もっと早くに知りたかったとおっしゃる人が多いのです。
あなたの周りでは、いかがでしょうか。是非、観察してみてください。
 
私が、今ここで話していることが正しいかを、あなたが身をもって実感する。
これこそが、私の講義では、何より大事なことです。
 
 
使命のレベルと大義のレベルを8aでは、ポイントだけお話ししましょう。
改めて後編の講義でお話します。
 
 

使命のレベルとは

 
自分の商売や、自分の存在が誰のために役に立っているのか。
これを自覚しながら働いているということです。
 
 

大義のレベルとは

 
自分の商売が、世の中のために存在する意義は何かを自覚して営んでいるということです。
だからこそ、経営者には必須になるのです。
 

その上で、私が面白いことを発見しました。
 
まだ高校生や大学生の学生の年頃でアルバイトに来る若者の中に、入社(入店)初日から使命のレベルを持っている人がいるのです。

また、とても少ないですが新入社員の中に、入社当日に既に大義のレベルを有している方がおられます。
 
5年、10年、そうした若者が、どうなっていくか分かりますか?
 
例外なく出世されています。
そして入社当日から使命や大義のレベルの心根で働いている人は、その世界で一流と呼ばれるようになる確率が極めて高い。
長く多くの人を観察してきた私の結論であります。
 
 
後の哲学編で「二流の壁」という講義を予定しておりますが、「二流の壁」の発見こそ、一流と呼ばれる人にしかない心根が、この世にあると分かったのです。
 
 
したがって、意識レベルの使い分けと、二流の壁の越え方を知ってしまうと、人生の軌道が変わります。
 
私が、なぜ入社初日に「あなたは、将来経営幹部になれますよ」と言えたり、また皿洗いやシャンプー台で働く見習いの人に「将来一流と呼ばれますよ」と、人の将来を予測できているのか。
 
この理由が、あなたにも分かります。
理由が分かると指導の仕方、考え方が一変します。
是非、楽しみにしてください。
 
 
 

マトリックス図の見方

 
 
それでは本講義の最後に、マトリックス図の見方を御説明します。
御理解頂いたら次の講義に進んでください。

左の項目は、作業、仕事、使命、大義とあり、上段の項目の職制レベルには、パート・アルバイト、正社員、管理職・指導者、経営層と記してあります。

作業⇒仕事⇒使命⇒大義とレベルが上がります。上に行くほど重要度や難易度が増します。ここで注意が必要なのは、作業⇒仕事⇒使命⇒大義の順番は変えたりはできません。またどれ一つ欠くこともできません。
 
その上で、職制レベルが上がるにつれ何が必要か。それが記されているのが、このページにあるマトリックス図です。
 
 

 

 

赤色◎が、必須のものを表しています。
 
これは当たり前と思われる方も多いと思います。作業とは、身を動かすことですから、これをしないということは、働く上ではあり得ないことと理解できると思います。
 
青色○の有無が、商売の成否を決める分かれ目になる点です。ここを見過ごさないでください。
 
凸のマークが該当するパートタイム職員や正社員は、商売成功に寄与している人材と判断して間違いはありません。
したがって、凸が該当するパートタイム職員は、すぐに給与を上げても店の利益は出ます。
また、自社の規模発展を願うなら凸が該当する正社員から、次期の管理職を選出すれば良いのです。
 
最後に☆のマークは、閉店倒産したくなければ経営者にあることが必須だという意味を表しています。
 
経営層の役員にも勿論のこと必須ではあります。理想的には役員全員が大義のレベルを有していることが発展には必要です。
しかし現実には、そうで無いことの方が多いかも知れません。
 
そこで見方としては、役員の3割以上が大義のレベルを有していないと、その会社はリビングデッドが生じると思っていただいて構いません。
 
創業者がいなくなった途端、経営不振になるのは、このパターンが多いです。
しかし責任は、自社の大義を後進に教えなかった創業者にあるのかも知れません。
創業者は強いリーダーシップで部下を導きます。導かれているよりは、引きずられていると言った方が、合っているとさえ思うこともあります。
その中で、後進達に大義を考える時間や心の余裕がないと言うことが現実にはあります。
 
その結果、創業者がいなくなった後、道なき道を進む活力が失われるのです。
なぜなら、道なき道を進むためには、根拠無き自信や理屈抜きの大勇が必要になります。
 
大義のレベルを有していない人間は、根拠無き自信や理屈抜きの大勇が生まれないのです。詳しくは改めてお話しましょう。
 

次の講義では各レベルが、なぜ必要なのか。
あるいは、有していないとどうなっていくのか。
 
実例を交えてお話しましょう。
 

以上で、前編講義を終わります。
 
 
中編へお進みください>>>>
 
 
 
 

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