TOP | 全業種共通 実践ノウハウ編 | 【管理職必修】商売の成功を決めている無意識的記憶とは何か

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全サービス業共通 実践ノウハウ編

TECHNICAL JOB

 


 
 

実践ノウハウ編 受講上のヒント

 
 
 
実践的心得及び秘術編を受講する上で、ヒントと御注意をお話します。
 
 
商人道義塾の山口が言うことが正しいか、正しくないかを考えても、また否定しても意味はありません。
 
講義内容が、現実に「ある」と思って実行してください。実行している中で、あなた自身が、私が話す内容の正偽を判断できるということが、実践ノウハウ編講義の目的です。
 
重ねて実践ノウハウ編の講義には、科学的には未だ立証されていないであろう私のノウハウが多く含まれます。
したがって、機器を使い効果測定するようなことができない内容も多く含まれています。
 
このため疑いたくなる気持ちは分かりますが、あなた自身が実行の中で正否を感じつつ、実践ノウハウの講義内容を体得することが必要だと、肝に銘じて、はじめてください。
 
改めて話しますが、サービス業は実践実技の世界です。
スポーツ競技の実技教本を丸暗記しただけでは、試合で勝てないように、サービス業の実技も、理屈が分かっただけでは、現場で全く役に立ちません。
 
全サービス業共通 実践ノウハウ編の講義は、理論理解ではありません。くれぐれも誤認しないよう御注意ください。
解ったつもりが、実技の世界は怖いのです。
 
講義を受けたら、すぐに行動に移してください。最初は、講義内容を頭の片隅におきながら、業務をするだけでも、昨日までの状況とは変わるはずです。
 
それでは、どうぞ心して受講してください。
あなたの成功を衷心より祈ります。
 

塾主
 
 

 
 

 


 
 

 無意識の記憶とは何か?

 
 
無意識の領域の記憶については、言葉で表現することが大変難しいものです。

そして可視化することが困難なため、信じられない人がいるでしょう。無理もありません。最初は、にわかには信じがたいと感じる人の方が多いと思います。
 
そこで、あなたには無意識の記憶があると、最初は感じだけ掴んで頂きたいのです。
 
そして、私の言うことが正しいか、偽りか。疑いたい心情は、よく分かりますが、疑ったところで目に見えません。そのため、考えただけでは正偽は分かりません。
 
だからこそ、ここでは無意識の記憶があると、あえて鵜呑みにしてください。
信じて頂くしか最初は方法がありません。 
 
しかしながら、頭の片隅においているだけで職場や、自店内で徐々に私が言っていることが正しいと、実感できるように成ってきます。
 
 
それでは、商売の成功を決めている無意識の記憶についてお話を、はじめましょう。
 
 
脳内には、忘れず覚えているにも拘わらず、具体的に思い出せない記憶という、実に厄介なものがあります。
 
これは単に中高年世代が、よく思い出せないことが増えたという物忘れ的な類いの記憶とは、少々違います。
 
年齢関係無く、誰しもがもっている脳の現象です。
 
そこで、実例を出しましょう。
 
「あのお店に、なぜ行かないのですか」と、複数の人達に尋ねました。
 
あの店は、美味しくない。あの店の店員は態度が悪い。あの店には好む品が置いていない。これら、はっきりとした理由を、瞬時に思い出して答えられる記憶があります。
 
その一方で、「理由は、別にありません」、「ただ何となく、あの店が好きではありません」というような回答があるのです。
 
 
そこで私たちは、瞬時に思い出せ、尚且つ具体的に語れるものを意識的な記憶と呼び、自我の領域の記憶として扱っています。
 
逆に具体的には思い出すことはできない。しかし、潜在意識の中にある記憶。それを無意識の記憶と呼んで、真我(潜在意識)の記憶として扱っています。
 
この何となく嫌という、とてもあやふやな記憶でも、潜在意識の中に埋め込まれてしまっている記憶は、実は非常に厄介なのです。
 
潜在意識の中に、一度でも書き込まれたものは、容易に書き換えができません。書き換えとは、悪い印象の記憶を、良い記憶に変えられないという意味です。
 
なぜ、書き換えが容易ではないのか。それは無意識のため、本人の自覚がないからです。
 
それと、もう一つ無意識の記憶には、非常に厄介な現象があるのです。
 
お客さまが、一度来店した店に、もう一度再来店をしようと考えるとします。その時、人は自我の領域だけでなく、潜在意識の中に埋まっている記憶が、来店動機を左右している。この現実があることを、私たちは様々な事例を通じて分かっているのです。
 
潜在意識の中の記憶が、行動を決める。この厳しい現実を、あなたも分かって頂き、なぜ本講義が重要なのか、是非とも深く考えながら、受講して欲しいのです。
 
 
最初に無意識の記憶が、なぜ本人の自覚がないのかについてお話します。
 
恐らくこれは、単純に忘れているのです。思い出せない記憶です。言い換えれば、嫌なことも克復しているということもあるのです。
 
学校教育だと記憶力は、頭の良い代名詞のように言われ、多くの大人から賞賛されます。
しかし、本当に記憶力が良いことが人生にとって幸福かは、別。私は、常々感じています。
 
 
 

忘れることもまた 生きる上での知恵となる

 
 
なぜなら、忘れる能力もまた、人間には大事な能力の一つだからです。
 
なぜ大事なのか。それは、過去にあった悪い出来事や、嫌な出来事を一生忘れずにいたらどうなりますか。一生、恨みつらみの人生で終わります。
 
人間は、どこかで許す、あるいは過去の負の記憶を消すことが、安寧に生きる上での知恵になる。そう、あらゆる嫌な出来事を忘れる能力もまた、人間が生きる上では大事なのです。
 
そういう意味では、本人に思い出せない自覚のない負の記憶があるということは、必ずしも悪い現象とは言えません。
 
その上で、思い出せない無意識の記憶があることだけは、知っていて損はありません。商売を営む上では避けて通れない重要なことがあります。
なぜなら、商売の生き死にを左右する厳しい現実があるからです。
 

無意識の記憶が、なぜ商売上で重要になるのか?

 
サービス業の現状をお話しますと、お客さまに嫌われれば、商売は成り立たない。これは、子供でも知っています。
 
そのため、言葉遣い、立ち居振る舞い、マナー、礼儀、こうしたことは、どの企業でも店舗でも軽視することはなく、新人教育をしています。
 
ところが、私から観ると、ほとんどの会社や店は、可視化できる部分、即ちお客さまの意識的な記憶の領域にふれる部分しか訓練していないのです。
 
これが、閉店倒産している会社や店の共通点です。
だからこそ、恐ろしいのです。
 
確かに、店員の言葉遣いが悪い。態度が悪い。不親切。これらはお客さまの記憶にダイレクトに残り、店の評判に関わります。したがって、軽視して良いとは言いません。
 
ただし問題は、この程度だけが、お客さまの記憶に残るわけではないと言うことです。これを知らないから閉店倒産するようになる。だから怖い。
では何が怖いのか。
 
お客さまの意識的な記憶の領域で、粗相があったとしても、私からは、それほど恐れる必要はないと言えます。
 
このようなことを言うと驚く教育担当者がいますが、事実なのです。
なぜなら、自我の領域の記憶は、目に見えてる領域と言って良いからです。
 
目に見えてる領域のため、店員の言葉遣いが悪い。態度が悪い。不親切だと分かれば、すぐに改善指導ができるのです。
そして、店員の態度が目に見えて良く変化すれば、お客さまも考え直してくれる可能性があるのです。マインドシェアの法則を知っている私たちにとっては、大嫌いは大好きに変化できる。
 
これを分かっているため、自我の領域での失敗は、いくらでも挽回ができる。それ故に、それほど恐れる必要がないのです。
 
 
しかし、お客さまの無意識の記憶が原因で再来店率が下がっている場合、私のようなノウハウがないと、改善指導が全くできないのです。
 
このため、閉店倒産に至っても尚、気づかない人達が多い。 
商売で失敗する人達は、お客さまの無意識の記憶が、再来店を決めている現象を知らないのです。ましてや、無意識の記憶に何が埋まっているのか。見当すらつかない。だからこそ、知らないということは、恐ろしいのです。
 
 
さらに怖い例を話すと、無意識の記憶のためアンケート結果で見つかる可能性が低い。確かに、アンケートに出ないとは言えません。
 
しかし、私のようなノウハウが無い人には、発見は非常に困難なのです。
アンケートにある言葉尻しか追えない。このために失敗する。その証拠にアンケートを頻繁に実施しても売上不振店があるのです。

失敗の原因は簡単です。アンケート結果にでるものの殆どが、意識的な記憶の領域だからです。
 
平時では思い出せない記憶を、アンケート調査時に呼び起こして貰うためには、アンケートでの抽出方法にも、特別なノウハウが必要になるのです。
このノウハウこそ、弊社独自の精神分析法であるProsebu-DATで採用しているノウハウなのです。深層心理は、ただ尋ねただけでは表に出てこないのです。
 
この現象を知らないと、アンケート調査自体がコストの無駄になってしまうのです。
 
 
 

お客さまの無意識の記憶に残る負の記憶、この怖さを骨身に染みて学ぶことが商売繁盛を決める。

 
 
 
これこそが、商人道義塾で学ぶ一つの意義でもあります。
どうぞ心して受講してください。
 
 

無意識の記憶の怖さとは何か

 
 
意識的な記憶と無意識の記憶について詳しく語ると、時間がいくらあっても足りません。
 
そこで本講義では、この点だけ注意頂ければ、閉店倒産の確率を避けられるという箇所について語ります。
 
 
意識的な記憶、即ち自我の記憶の良いところは、記憶の書き換えが容易だと言うことです。
 
例えば、店が古く買い物がしにくい。欲しい品が少ないという記憶であれば、定期的なリニューアルオープンで解決するということがあります。
 
先ほどの例で言えば、店員の言葉遣いが悪い。態度が悪いという記憶、これらは思い出せる記憶、即ち意識的な記憶の領域です。このため、店員が所作を改めれば、お客さまの記憶も良い記憶に変わるということです。
 
 
ところが、何となく好きになれない。何となくあの店には行きたくない。こうした無意識の記憶の場合は、簡単ではありません。
 
 
無意識の記憶の怖さは、大きく二つあります。
 
一つは、お客さま自身が思い出せない。そのためなぜ嫌なのか。原因の特定が難しいのです。原因が分からないということは、改善もできにくいということです。
 
 
二つ目は、無意識の記憶は、潜在意識の中にあります。
これが、実に怖い。
 
潜在意識の中にある記憶は、表面化していないために、容易に思い出せないのです。
しかし思い出せなくても、潜在意識の中にあるのです。そしてこの潜在意識の中にあるものが、人の行動パターンを支配している。簡単に言えば、習慣をも支配しているのが、潜在意識の領域なのです。
 
そして潜在意識の中にある記憶は、厄介なことに、誰しも書き換えが簡単にできません。その証拠に、癖や習慣を変えること、誰しも難しいはずです。
 
例えば、飲酒やタバコは体に悪いことは、皆が知っています。そのため、悪習を止めたいと簡単に思います。
しかし、いかに自我で強く思っても、潜在意識が飲酒やタバコを欲していると簡単には止められません。
 
人間は、非常に厄介なことに、潜在意識が出す命令を、自我は聞かざるを得ない体になっている。様々な現象を見るにつれ、そう感じています。
 
だからこそ、潜在意識に組み込まれる負の記憶は、想像以上に厄介な記憶になるのです。
 
あの店に行きたくない理由を、お客さま自身が具体的に思い出せなくても、過去の負の記憶が影響して、再来店時に、二の足を踏ませている。このことは、間違いないと見ています。
 
問題は、負の無意識の記憶には、何があるのか。それを知ることが解決のヒントになるのですが、見当すら付かないという人が多いです。セミナー等で、私の話を聞いて、はじめて無意識の記憶の怖さを知ったという人が多くおられます。 
社員教育でもプログラムになることが無いからです。
 
 
 
ここでは、商売を営む上で大事な箇所のみお話します。
全てを語ろうとすると、様々な例を出す必要があり、時間が足りません。
そしてまた、冒頭話したように、言語化が難しいのです。
 
そのため、感覚的に理解して頂くしかありません。但し、理解しようと思えば思うほど、あなたの本能が理解の手伝いをしてくれます。
 
理屈で理解しようとせず、感覚で掴んでください。
それだけでも、今まで考えたことの無い人にとっては、昨日までの自分とは変わるはずです。
 
 
 
それでは、はじめましょう。
 
店員の言葉遣いが悪い。態度が悪い。不親切だという記憶は覚えやすい。
あなたもそう感じるのではないでしょうか。目に見えている世界の現象だからです。
 
しかし、お客さまの記憶には、目に見えるものだけが記憶されていません。ここが要注意点なのです。
 
店員の目つきや態度からでる雰囲気、気配そうした言語化できない感覚的なものが、粗野な態度と同時に記憶されているのです。
 
分かり易くするために逆から言いましょう。
 
店員の言葉遣いが良い。態度も良い。しかし、店員の雰囲気や気配が悪いとしたら、あなたは、どうなると思いますか?
 
これが現在、多くの会社の接客指導上の盲点になっているのです。
 
人間は、過去の経験が都度の判断を左右する生き物です。
特に、嫌なこと、失敗したことは、繰り返さないように防衛本能が無意識に働いています。
 
過去に出会った嫌な人、意地悪な人、自分に害をなした人の具体的な所作は、時間の経過と共に忘れていても、その時の相手の人相や雰囲気、気配、臭い、こうした可視化できないものが記憶として、潜在意識の中に眠っているのです。
 
それが、あるとき些細な出来事で一瞬甦る。これが、電車に乗っているとき等に、隣にいる人が何となく嫌と感じる。あるいは、初対面の人に、何となく警戒心が働く。
 
なぜ初対面で、尚且つ何かされている訳ではないのに、不快に思うのか。あなたは、考えたことがありますか。
こうした状況は、誰しもが経験あるのではないでしょうか。
 
初対面の人に対して、潜在意識の中にある過去の負の記憶、それと重なる点があると、瞬間的に相手を良い人と感じない。この感覚が、誰にでもあるのです。
 
 
無意識の記憶を踏まえたとき、接客時に注意しなければならない大事なことがあります。
 
それは単に言葉遣いが丁寧、所作がマニュアル通りだから問題無い。この程度の認識では、非常に危険だと言うことです。
 
店員の所作だけがお客さまの記憶に残るわけではない。人相から感じる雰囲気、体からかもし出される雰囲気や気配、そうした目に見えないものを同時に記憶しているのです。
 
そして、人の雰囲気や気配は、具体的な記憶として思い出せないことが多いのです。
 
この現象があることを、先ず経営者、管理職、教育指導する側が気づいていないと行けません。
気づいていないから、多額のコストを掛けリニューアルオープンしても、一過性で終わり、すぐにまた集客に困ることになるのです。
 
スクラップ アンド ビルド方式といえば聞こえは良いですが、私から見るとスクラップにする判断が異常に速いと感じる会社があります。
 
恐らく売上不振の原因の本質が分からずにおられるのだろうと観ています。
店頭にいる人にとっては、切ない現実です。
 
 
昨今の事例で説明しましょう。
 
現在(2022年7月)でも新型コロナウイルスは猛威を振るっています。
 
そうした中、感染防止で釣り銭を手渡ししない小売業が殆どです。
感染防止の重要さは、お客さま自身も知っています。
そのため、釣り銭を釣り銭トレイに載せて渡しても、お客さまは止むを得ないことだと自我では納得してくれます。ところが真我(潜在意識)は、そう生易しくない。
 
心ある人は、釣り銭トレイに小銭を揃えて置きますが、心の無い人は、釣り銭を投げるようにばらばらで渡します。
相手を軽んじている人がとる態度は、真我(潜在意識)は、すぐに気づきます。
 
ところが、お客さまからクレームがあるわけでは無い。そのため店長も、事の重大さに気づきにくいのです。
 
お客さまの無意識の記憶は、レジ係の雰囲気や気配を理屈ではなく感覚として記憶しています。
 
そして、自分を軽んじる人が、どのような雰囲気かを、真我(潜在意識)は瞬時に見抜くのです。
 
だからこそ、釣り銭を間違えない。レジに列ぶ人を無くし、速やかにレジ操作をして応対する。こうした所作だけで、店の評判を上げようとしても、私から見れば不可能だと言えるのです。
 
店の評判を上げたいなら、店員各位の所作だけでなく、店員の雰囲気や気配にも気を配ることが大事になる。これが、現実です。
 
この無意識の記憶に残っている店内の雰囲気、店員の雰囲気が店の評判に大きく関わっていることに、私はコンサルティング業務をする前から気づいているのです。
 
 
そして、人望のない管理職、社員の士気の上がらない会社の経営者、これらの方々に共通していることがあります。
 
それは、他者の無意識の記憶に残る自分の雰囲気を気にして生活していない。この事実を知らない人達なのです。だからこそ、侮ってはならないのです。
 
余談になりますが、自分が出す雰囲気を軽んじて、自宅にいる男性は、妻や娘から嫌われる確率が非常に高い。あなたの周りにもおられませんか。
 
休日、ただ黙ってテレビを見ているだけなのに嫌われるのです。夫本人は、自覚がない。だから知らず知らずに離婚に繋がるのです。それだけ、生きる上でも雰囲気は大事になるのです。
 
雰囲気については、改めて詳しく話します。
 
 
昨今の問題ある状況を知るために、少々話題を変えます。
 
最近の新入社員は、研修中でも真面目で、考え方も優秀だと感じる人達が多いです。教育レベルも高い。ところが、本人達を褒めると、どうなると思いますか。
 
即否定します。自分の評価が低い若者が異常に多い。謙虚とは違い、自己評価が低いと感じる人達が多いのです。
 
自己評価が低い原因は、自信の源がどこにあるのか。子供の頃から、教わってきていないのです。
 
昭和に比べれば、比較にならないほど便利な世の中になったにも拘わらず、可愛そうだと感じることがあります。
 
電子メールや、チャット等で、対面ではない間接的なやり取りは慣れています。いわゆるデジタル・コミュニケーション力は、昭和の人達よりも高い。
 
その一方で、人間の本能を癒したり、覚醒したりする機会は乏しいのです。
その結果、自信の源を得る機会が、昭和の人間より圧倒的に少ない。これが自己評価の低さにも繋がっているのだろうと観ています。
 
例えば、誰かに親切にします。親切を受けた相手は「ありがとう」と言葉で礼を言うだけでなく、ありがとうの雰囲気で応えてくれます。
 
この時の雰囲気とは、単なる見た目ではありません。相手の体から出る陽のエネルギーです。この陽のエネルギーが、本能を癒やすのです。
 
そしてまた相手が、ありがとうという言葉と同時に見せる表情で、親切にしたことの充実感が得られる。これが、仁愛の情を覚醒し、また誰かに親切にしたいと無条件に思うようになります。
 
この繰り返しで、人から感謝されることの喜びを、理屈ではなく本能が感じる。これが、自信の元を作ります。
 
自分は、他人から必要とされる存在だ、感謝される存在だ、こうした実感が生き抜くために必要なのが、人間という生き物です。
 
そして、繰り返し自信を得る機会が生じると、自信は生き甲斐へと進化し、生きる活力が生まれる。これが、自殺の対極にいる人間の心理状態です。
 
 
サービス業の場合、新入社員教育で、現在必要なことは、「お客さまを大事にしてください。我が社の理念です」と、教えることよりも、お客さまから「ありがとう」と言われる仕掛けを、少しでも多く作る。この配慮が経営者、管理職の人達に必要になっています。
 
人間は、他者から自分が必要とされているという実感があって生きる活力がでる生き物です。これが分かれば、社員各位の士気向上の源も同時に分かるのです。
 
人と人が向き合うことで得られるエネルギーの尊さを感じる機会が少ない。
こうした若者が増えれば増えるほど、無意識の記憶に残る人の雰囲気や気配の重要さを軽視せず教える必要が増します。
 
そのために、お話しました。
 
 

無意識の記憶に店の悪評が残らないために、何をすべきか?

 
 
店員の動作自体だけでなく、お客さまを見るときの人相、店員からかもし出す雰囲気、気配、こうしたこともお客さまの記憶に残ると想定し、接遇して頂く。このように店員各位を導くことが大事です。
 
商品説明に誤りが無い。
マニュアル通り接客している。 
この程度では、繁盛店になれないということです。
 
 
閉店倒産している会社や店は、悲しいことにクレームがでなければ上手く言っていると誤解しているのです。だから、大ごとになるまで気づかない。
 
商売の厳しさは、商材が良いから成功するとは限らない。これが、厳しい現実です。
 
商材も大事、しかしそれよりも遥かに販売する人が大事。これが、実際の現場で生じている現実です。
 
 
例えば、世界一の自動車メーカーの販売店に、自動車が売れない営業マンがいるのです。
 
しかし、この営業マンは商品説明が丁寧で話も上手い。では、なぜ売れないのか。この理由が、大事になるのです。

商品知識も話術も、確かにセールスには大事です。
しかし、いかに車に詳しくても、お客さまは嫌いな営業マンからは買いません。
 
話術や身嗜みだけ身に付けたところで、お客さまに好かれるとは限らない。この厳しさに気づかないと、営業成績は良くなりません。
 
店舗も同じです。
最新式の機器を導入しても、良品を並べても、店内デザインを洗練させても、好きになれない店員がいる店が、売上を伸ばすのは難しいのです。
 
 
そこで大事になるのが、お客さまが好む人相とは、どのような人相か。
お客さまが良い感じだと思う店員の雰囲気は、どういう雰囲気か。

この答えを知ってさえいれば、良いのではないか。
あなたも、そう感じたのではないでしょうか。
 
そうです。このためにアイモーショントレーニングで人相を変えるのです。
 
雰囲気改善プログラムで、集客を高める雰囲気を作るのです。
こうしたノウハウが、大きな意味を持つのは、お客さまに無意識の記憶があるからです。
 
 
ではアイモーショントレーニングで、なぜ人相が変わるのか。
 
それは、人は目つきを変えようとするとき、心の状態を変えなければ変わりません。これが大事だと、本能的に気づくのです。
 
心の状態を意識して変えることで、目つきが変わる。そうすると人相も自ずと変わってしまうのです。
 
心の優しい人が、怖い人の目をして欲しいとお願いしても、なかなかできません。
 
逆に、いつも怒っている人が、優しい人の目つきにしようと思っても簡単にできない。
 
この現実を通じて、自分が普段、どのような心根で生きているか実感させる。これもまた大事な社員教育なのです。
 
なぜなら、自分の心根に気づく、そうすることで家庭内での様子も変わるからです。人相や雰囲気が良くなると、プライベートも良く成ってしまう。これが物心両面を考えた、本物の社員教育です。
 
私の研修を受けた何人もの人達が、家族から喜ばれているとおっしゃるのです。私からすれば、自然なことではありますが、社員教育と同時に人生にも良い影響がでる。これこそ、本当の人材育成だと思いませんか。
 
あなたは、どうお感じになりますか。
 
 
 
もう一つ、雰囲気改善プログラムについてお話します。
自分の雰囲気を、どう変えるか。その術は、呼吸の仕方で変えます。
 
呼吸の仕方を変えることで、人間は自分の雰囲気をコントロールできるのです。
 
これも初耳だという人が多くいます。
 
やり方を覚えてしまえば、誰にでも簡単にできます。
 
ところが、雰囲気改善プログラムの研修中、私がどんなに丁寧に説明して呼吸の仕方を教えても、雰囲気の変わらない人もおられるのです。
 
なぜ、その御方は雰囲気が変わらないのか。それは、心根が雰囲気を変える邪魔をしているのです。
 
そうです。心根、即ち真我(潜在意識)が、人間の雰囲気をも左右しているからです。
 
あなたも、お気づきになりましたか。日頃から優しい心で生きている人は、目つきと同じで優しい雰囲気をつくることが簡単です。
 
しかし、いつも怒っている。あるいは他人の欠点が許せない性分の人は、優しい雰囲気になろうと、呼吸の仕方を変えても、この程度では何の変化もしないのです。
 
人間とは、実に良くできていると感じませんか。
 
心根が商売繁盛の源となる雰囲気を作る。これが既に分かっているため、商人道義塾も心根を整えるために哲学編から、はじめているのです。
 
そこで是非、あなたの周りの人達を観察してみてください。
大事なことは、あなた自身が、事の本質に気づくことです。
既に気づいている御方は、さらなる自信に繋げて頂ければと思います。
 
 
心根が整っていない人は、正論を必ず馬鹿にします。そして、大きな失敗をしてから大事さに気づく。残念なことに気づいたときには大事な人、大事なものを失っている。
 
失う前に気づけば、小難で済んだのにと、あなたも感じることがありませんか。
 
 
大難が小難で済む人。小難になるまえに無難で済む人が、この世にはいます。
 
災いが降りかかる前に、真我が避けているのです。なぜ避けられるのか。それは心根が敏感だからです。そのため正しい直感が働くのです。こうした人達を、昔から徳人と呼びます。
 
私も、この御方は素晴らしい人生だなと感じることがあります。
 
このようなことを言うと必ず誤った解釈をする者がでてくるのも世のならいです。そのため、少し補足しましょう。
 
災難に遭う。不治の病になる。徳がないから起きる。あるいは、悪い生き方をしているから天の罰だと言う人がいますが、大きな間違いです。
 
確かに災いにならないことが良いと、人間は本能的に感じます。私も同じです。
 
しかし神仏がいると仮定して、その上で天から人間界を見たとします。
そうすると災いばかりの人生もまた、良い人生に見える。人間からすれば、理解できないことでしょうが。
 
なぜなら、人の世は体感の世界だからです。感じないより、感じることの方が大事。
人間は感じることで、心根の奥底が成長するのです。外的な刺激で、触発され覚醒するようにできているのです。
 
災いを受けているから悪い人なのではありません。正しくは、大事な成長期の過程にある人ということです。
 
災いを、どのような心で通るかが試されている。通る際に、不平不満の心か、感謝の念を抱くかで、次の居場所が決まってくる。先人達の人生が、これの正しさを教えてくれます。
 
したがって、親が可愛い我が子にほど、躾けが厳しいように、災いとは親心と同じ、そういうものだと思えば良いのです。災いは天罰では、断じて無い。
 
そう思えれば、真理が分からぬ者からの稚拙な脅迫を受けても、耳を貸す必要がなくなる。これが、安寧の道を生きる智恵であります。
 
 

人間とは所作が全く同じでも、心根で結果が変わる。
形だけ真似ても、本物にはなれない。
教典を暗記しても、修法を真似ても悟れない理由は、ここにある。

 
 
 
 

本物は他者を活かす言葉を吐き導き、偽物は他者を脅迫で導く。
人を脅かして導く者に本物はいないと逝ってから分かる。

 
 
 
是非、あなたも商人道義塾で、アイモーショントレーニング、雰囲気改善プログラムのノウハウを体得して頂ければと思います。
 
 
本講義には、続きがあります。
 
次の講義からの
「サービス業に必須な六つの能力」
「すべての人間関係を司る源が商売繁盛を決める」
「雰囲気とは何か」
の三つの講義を終了して完結します。
 
是非、続けて受講してください。
 
また、本講義は実践ノウハウ編ですので、理論理解で終わるわけにはいきません。
 
そこで、「雰囲気とは何か」の講義の最後に、無意識の記憶の感じ方、雰囲気を変えることの意義を普段の生活でどう感じるか。これらの方法論を最後に付け加えます。
 
日々の生活の中で実践頂ければ、私が話していることの正しさも気づくようになられます。是非、実践してみてください。
 
 
 
それでは、講義を終わります。
 
 
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