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全サービス業共通 実践ノウハウ編

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【続編】サービス業必須 六つの能力の養い方 Part2

 
 


 

共感性と感受性の養い方

 
 
理解を深めて頂くために、商売を一旦離れて考えてみてください。
 
そもそも共感性や感受性は、人間にとって何のために必要か、あなたは考えたことはありますか?
 
あり得ないことですが、気づきを得るために、仮の話をしましょう。
 
もし人間が、無人島に生まれ、生誕から最後の逝く日まで、自分一人だけで生きたとします。
自分一人だけで、人生が生きられるのであれば、共感性も感受性も必要ありません。
 
ということは、どういうことか。お分かりになったでしょうか。
 
共感性と感受性は、血のつながりの有無に関係なく、自分以外の誰かと共存する際に、必要になるものです。
これを先ず自覚していただくことが、理解を深めます。
 
商人向け講義ですから、職場上でどのように訓練するのかと、想像された御方が多いかも知れません。
しかし、あえて本講義では別の観点から話します。
 
確かに私が依頼を受けてセミナー等で話す時は、当該企業の職種に合わせ、業務を例にして話すことが多いです。
 
しかし、ここはWeb講義のため、もっと基本的なところから話して行きます。
その方が、結果的に良いことがあるからです。
 
 
 
 
それでは、本題に入ります。
 
 
共感性と感受性は、本能的に誰でも持って生まれてきます。ところが子供の頃から鍛えていないと覚醒しないことがあるのです。
 
 
先ずは、共感性と感受性が乏しいと、どのような問題が生活の中で生じるのか。
 
実際にある例で考えて頂きます。その方が、分かりやすいと思います。
 
 
 


 
 

事例1 

 
夫は、営業系の管理職です。平日は21時頃、心身共に疲労して帰宅してきます。
妻は、夫の顔色を見ず、帰宅直後から、我が子の進学の相談をはじめます。
妻からしてみれば、掛け替えのない我が子の話ですから、当然何よりも優先されると考えています。
 
しかし夫としては、先ず食事、あるいは風呂で汗を流したいと思って帰宅してきます。心身共に疲労しているため、妻の話を聞く余裕がありません。
 
「後にしてくれないか!」が、夫の口癖のようになっていました。
こうしたことが続き、妻は不満を募らせていました。夫は、私の話を聞かないと嘆き。自分の周りの人達には、いつも夫の不満を漏らす生活を続けていました。
 
 
 

事例2

 
夫は、勤勉で真面目だと周りからも思われている人です。
毎日1時間以上、満員電車に揺られ、35年の住宅ローンを払い。給与は全て妻に渡しています。
だから家にいるときぐらいは、自分の趣味を満喫したい。勤勉に働き、家族を養っているのだから許されると、夫は思っています。
 
ところが妻は、休みの日は趣味に明け暮れ、家庭サービスをしない夫を、良い夫だとは思っていない。それでも確かに生活費を稼ぐ夫がいる有り難みは、感じていました。
しかし、定年が近付くにつれ、家事をしない夫が毎日いると思うと、とても耐えられない。妻は不満でした。
 
定年退職を迎えた日。会社では皆から感謝と労いの言葉をかけられ、大きな花束を貰いました。夫は、意気揚々と帰宅しました。帰宅すると家には誰もいません。ダイニングテーブルの上に、一通の封筒があります。開封すると、離婚届に押印がされていました。
 
一生懸命、真面目に働き、家族を養う。それが夫であり、父の役目だと思って生きてきた夫にとって、何が悪かったか知る由もなく、愕然と立ちすくみました。
 
 
 

例3 (架空の物語:実例ではありません)

 
帰宅すると、すぐに友達の話をしていたが、最近、学校のことを話さない我が子。
夕飯を、家族と一緒にとらなくなった我が子。
起床時間が遅くなった我が子。
学校に行く時の歩く速度が遅くなった我が子。
手荷物が汚れている我が子。
物が増えないのに、小遣いを欲しがる我が子。
将来の夢を話さなくなった我が子。
 
こうした中でも親と目が合うと笑う我が子に、両親は何も気づかなかった。
そこへある日、警察からの電話が鳴る。はじめて親は、事の重大さに気づき愕然とする。
 
 


 
 
 
 
事例1から3の話は、共通するものがあります。
あなたは、既にお気づきでしょう。
 
共感性と感受性の力が乏しい、あるいは無いと、人間は幸せに生き続けることが難しい生き物なのです。
幸、不幸の分かれ道は、日々の些細な事からはじまる。そして何より、自ら無意識に不幸になるように生きている人がいる。これもまた、切ない現実です。
 
 
 
それでは、一つ一つ説明しましょう。
 
事例1の妻のケースは、よく有るパターンではないでしょうか。
 
妻からすれば、何の悪気もないことです。悪気どころか、掛け替えのない我が子の将来のためです。何よりも優先して当然だと思っています。その何より優先しなければならない話に聞く耳を持たない夫を、妻は許せないのです。
 
しかし第三者として、この妻を俯瞰※して観たときに、あなたは何を感じますか。

(※俯瞰 ふかん:高いところから見おろすこと。無論、見下すことではありません。念の為追記)  

 
この場合、夫が聞く耳をもたないというより、聞く耳を持てる時を見計らうことが、妻はできていないのです。
 
言葉を換えれば、妻に夫の状態を察する共感性と感受性が無いために生じている悲劇です。
 
妻側に、夫の顔色や雰囲気を観て、今すぐに話して良いタイミングか、後にすべきかを見計らう能力さえあれば、本当に夫は聞く耳を持たない人かは別になる。ここが、大事な点です。
 
なぜなら、こうした些細なことが、幸不幸の元を決めていく。それが人生だからです。
 
女性は、脳全体を使い会話すると言われます。そのため言語中枢も発達しており、話すことが得意なのです。
 
その一方で男性の場合は、脳の一部を使って会話するため、話すことが、女性に比べれば得意ではありません。そのため会話すること自体、無意識に気構えが必要になる。男性の場合、話す場や状況が、とても大事なのです。
 
その証拠に職場を例にすると、日々の何気ない会話が大事な女性と異なり、会議や、一対一での会話が男性には大事。場や状況が整ってはじめて、良い会話ができると感じる。それが、男性脳です。
 
したがって、大事な話ほど、男性は場を選ぶ生き物だと、女性の方が知っている必要がある。これは、家庭でも同じ。そう考えて損はありません。
 
こうした男女の脳差の違いを理解せず、一緒に暮らしているだけで、本当に幸せな夫婦になれると思いますか?
 
巷では、異文化交流が大事だと活動する人が増えました。平和な世界を築くためには、良いことだと思います。
 
しかしながら私からみれば、外国の方々の文化風習を理解するより、男女の違いを理解することの方が、差し迫っている問題です。さらに外国文化を理解するよりも、異性を理解する方が難しい。この自覚と覚悟無く、一時の愛情だけで結婚するから、悲劇になるのです。
男女脳差を知らない状況では、何年も同じ屋根の下で暮らしていても良い夫婦になれません。だから、離婚するのです。
 
価値観の不一致が原因だと離婚する人達の多くは語ります。
しかし真実は、価値観の不一致が原因ではない。男女脳差が原因なのです。私は、多くの事例から判断しています。
 
なぜなら会話の仕方。言葉の理解と解釈。これだけでも、男女では想像以上に大きな差が有るのです。このため、ちゃんと話せば解り合えると妻は期待しても、話せば話すほど、夫は私(妻)のことは分からないと落胆することになる。これが、離婚への道です。
 
相手の感情を察しようと思わない限り、言葉だけでは互いの理解は深まらない。なぜなら、言葉の理解と解釈に男女脳差があるからです。
 
したがって離婚の原因は、相手ではなく自分の共感性と感受性の力の乏しさにあった。
これに気づかなければ、誰と結婚しても状況は変わりません。
気づくまで苦しみは続く。修行とは、ジャンルを問わず、そういうものです。
 
 
 
事例2の夫の例は、今度は夫側から観る例です。
 
多くの男性が陥りやすい例が、この事例2の夫のケースです。
毎日真面目に出社し、長い時間満員電車に揺られ、35年の住宅ローンを払い。給与を家に入れ、妻と我が子を養っている。だから、「夫としての務めは充分に果たしている」と考えるのは、夫だけ。
 
「夫としての務めは、充分に果たしている」と思うのは、男性側の自由です。
しかし、哲学編でも言ったように、相手に伝わってはじめて意味のある世界で生きている以上、自分だけが勝手に思っていることなど、何の意味もありません。
 
真面目に働き、衣食住を不足無く家族に与える。これは、夫としての義務であり、当然だと殆どの女性は思うのです。
 
そして、男性からすると実に恐ろしいことに、「当然」のことは、多くの女性に取って感謝の対象ではない。これが、厳しいかな現実なのです。なぜなら、当たり前だから。やって当然なのです。
 
 
では、多くの女性にとって良い夫とは、どういう夫か。
 
 
女性にとっての良い夫は、妻の気持ちに共感してくれる夫。あるいは、妻の大変さを理解してくれる夫なのです。
 
したがって、家の中で妻に共感しない、妻の大変さを理解できない人を、良い夫だとは、断じて思わない。いかに真面目に働いていても、衣食住を不足無く家族に与えていたとしても、当たり前のことは有り難いとは思わない。そういって過言ではないのです。だから夫側からすると恐怖なのです。
 
この恐怖、あなたが夫なら気づかなければなりません。手遅れになる前に。
 
この事例2の悲劇も、夫側に、共感性と感受性の力があれば、妻の感情を早期に気づけたはずなのです。気づかないまま、退職日を迎えた。実に、残念なことです。
 
 
近代的な社会で生きるためには、お金は無くてはならないものと、今や誰もが知っています。
しかし、もっと無くては困る物が他にあるのです。
 
億万長者の夫でも、妻から離婚を切り出される人がいる。このことで、分かりませんか。
お金では、手に入らない物がある。そして、それが自分の幸福量を決めているのです。
 
 
 
例3は、フィクションです。
 
生々しい具体的な事例を語ると、身につまされる人達がいる。たった一人でも、この世に、そういう方がおられるとするなら、細心の配慮が必要だと考えています。
 
その上で、例3をあえてお話したのは、ニュースで子供の悲しい話題がでると、親や教師が共通していう残念な台詞があるからです。
 
商人道義塾の講義を受講される方々だけは、こうした残念な人になって欲しくはないという願いがあります。
 
共通する台詞とは何でしょうか。
 
「普段と変わらなかった」、
 
「まったく把握していなかった」、これらの言葉です。
 
平然と大人達は、同じ言葉をこぞって言います。
実際は、大人の事情で、気づいていても正直に言えないこともあるのでしょう。
 
仮に、本当に普段と変わらない状況だったとするならば、どう感じますか。
子供が普段と変わらなかった。そうではなく、変わった様子を周りの大人が酌めなかった。問題は、子供ではなく、大人側にあったのでは無いか。違うでしょうか。
 
無論、被害に遭った側の保護者を責めるつもりは毛頭ありません。犯罪でも、いじめでも、被害者とその関係者を責めること、有ってはならないと、私は常々思います。
 
私が子供の頃、いじめられる側にも非があるといった教師に、非など一切ない。いじめる方が悪いと食って掛かったことを、思い出します。加害者の方が悪いことは間違いありません。
 
その上で、あえて話題にしている理由は、生きる防衛として持っていなければならない知恵があるからです。それを、あなたも思いながら、例3を考えてください。
 
もし、親や周りの大人が、子供の異変を発見する共感性と感受性の力があれば、大難にならず避けられたはず。このように思う大人が増えることが、子を救う道を増やすのです。
 
 

 
 
子供が出す、SOSは必ずしも言語とは限らない。そう察することが、大人としての配慮です。
 
 
 
 
復唱すると、事例1から3の話の共通点は、共感性と感受性の乏しさや、無さが原因で生じる悲劇的な例です。
 
商売の講義であっても、共感性と感受性を養う方法を、仕事上の例で語らないのには、理由があります。
 
共感性と感受性は、人が自分以外の人と生きる上で、とても大事な能力になると気づくことが、何より大事だからです。
本質に気づくからこそ、公私の関係無く、応用が利くようになるのです。
 
そうです。大事だと、心底から実感しなければ、体は動きません。そのため、社内研修やセミナーで、知識として知っただけでは、本講義の六つの能力は、どれ一つ役に立ちません。
 
そこで、あなたから実践してみてください。今日からです。
 
もし、あなたが夫なら、妻の感情を酌む時間を一日一回とっているか自問自答します。取っていなければ、必ずとってください。慣れるまでは、数分でも良いです。
 
疲れているから無理。だから、自分にはできないと思いますか。もしできないと諦めるなら、良い夫婦になれると思ってはいけません。
 
 
 

人間の世界は、体感体験の世界。大事なものほど、楽して手に入らず。

 
 
 
「しょうがない」、「自分のできるところから、やってみるか」と渋々でも思えたなら、あなたは立派な夫です。
実践すれば数ヶ月後、あなたも私の言葉の本意を実感し、幸福感を得るでしょう。
 
 
 
 
そこで、ここからが具体的な養い方です。
理解しやすくするために、先に感受性のトレーニング法から話しましょう。
 
 
今までしたことのない夫が、いきなり前触れ無く、優しい言葉を言うことや、優しい態度で接しようとすると失敗の元となります。妻の感情を酌まずに、優しくしたところで、妻からすれば気持ちが悪いだけです。
 
ややもすれば、浮気でもしているのかと、余計な疑いが掛かるかも知れません。実際によくあることですので、笑えません。
 
そこで、大事になるのが。先ずは、妻の顔色や雰囲気を観察することから、はじめるのです。
 
よく妻を観るのです。無論、にらみつけるように観ていては、逆効果になります。
真面目な男性ほど、真剣に妻を観察しようと考えます。ところが、真剣になればなるほど、目が怖くなる。その目でじっと見られたら妻は、どう感じますか。怖いだけです。
 
妻を観察する際に重要になることがあります。それは、妻のやり方も同時に観るのです。これが、感受性のトレーニングになります。
 
そして、妻が困っていると感じた時に、「手を貸そうか」と訊くのでは無く、先にやってあげる様にするのです。そして、やった後、妻が感謝してくれたら、妻の大変さを感じたからしてあげたことだと、必ず優しい言葉で伝えるのです。ここが、男性が思う以上に、非常に大事な点です。
 
なぜなら「言わなくても、当然分かるだろう」、この男性脳特有の意識が、夫婦の危機を招くのです。
 
この時、先ほどやり方を観るといった意味があることに気づきます。
 
 
例えば、こまめに水道水を止めながら食器洗いを行う妻がいるとします。
 
その妻の夫が食器洗いを手伝います。この場合、こまめに水道水を止めながら食器洗いをしないと、妻のストレスは増し、妻は手伝ってくれた良い夫だとは、けっして思いません。実は、これが落とし穴なのです。
 
夫は、妻を手伝っていると思い込んでいる。
ところが、夫の勝手なやり方では妻を手伝ったことにはならない。妻の脳内では、そう判断されているのです。これが、夫だけが知らずに、悲劇を招く典型例です。
 
 
事例を追加しましょう。
 
洗濯が終わった衣類が、洗濯カゴにあったとします。
夫は、手伝ってあげようと良かれと思い物干しにかけます。
 
この時、妻が普段、干している位置に、同じ向きで、同じ順番で干さないと、妻を手伝ったことには、一切なりません。そう言って過言ではないのです。実に厳しいですが、現実です。
 
夫が、勝手に干したやり方では、落ち着かず、あるいは気が済まず、妻は干し直すことになる。これが、男性には分からない感覚の一つなのです。
 
男性脳は結果が第一。そのため、洗濯物がちゃんと乾けば良いと判断するのです。
しかし、女性脳は、結果だけでなく、結果までの過程も重要視されています。
 
なぜならば、自分流のルーティンを決めて動くことで、心身の負担軽減をしようとする本能があるためです。女性脳は、普段から同じやり方を重視しています。同じやり方を繰り返すことが、余計な体力を使わないで済むと知っている脳なのです。
 
筋力、体力がある男性とは、体の使い方にも違いがある。これも、男女の違いです。
 
男性は、疲れ切って家に帰り、何もしません。翌日の英気を養うためにボーッとしている。それが男性です。
しかし、女性は疲れて帰ってきても、直ぐさま家事に取りかかれるのです。体力の温存の仕方が、男女では違うのです。
 
恐らく女性は、体力を使い切ってしまうと、緊急時に我が子を抱いて逃げることができない。そのため、体力を使い切るという感覚が最初からないのです。
この原始的な本能が、今も女性脳に残っている。そのように、みています。
 
また、子育てを体験した人は、容易に分かるでしょう。赤ん坊を育てることは、非常に体力がいります。
 
赤ん坊を優先したいという親の本能が、他の家事で体力を使わず、可能な限り温存したいと判断するのではないかと、想像しています。
 
現代のように、生活様式の男女差が無くなってきたり、変わってきたりすれば、数百年後は、私がここで言っていることは、当てはまらなくなるでしょう。
しかし、今はまだ原始的な本能が無意識に機能していると見ています。
だからこそ、男女の相互理解が、今はまだまだ必要なのです。
 
これらで分かったように、男性からすると、かなりの盲点があるのです。
だからこそ、夫婦は難しい。違うでしょうか。
 
男性は、結果が同じなら過程は重きを置かない脳です。
男性の場合は、原始から狩猟や農耕をする中で、過程に重きを置くより、柔軟に都度判断を変えた方が、良い結果になると学習している脳なのです。
 
なぜなら獣もどちらに逃げるか不確実であり、天候も人間にはコントロールできません。このため男性は結果重視で、都度の判断を柔軟にすることが優先され進化してきたとみています。
 
 
しかし女性は、結果に向かう過程や、やり方も大事なのです。
だからこそ、よく妻を観察しなければならない。理由がお分かりになったでしょうか。
 
 
 
 

夫向け実践ノウハウ ワンポイントアドバイス

 
結婚前、結婚後問わず、家事分担の話し合いをする時。
結婚生活中、妻から手伝って欲しいと言われた時。
 
「自分(夫)のやりたい方法でやるけれど、それでも良いか」と、必ず妻の同意を得るようにするのです。
自分(夫)のやり方で許して貰えるなら手伝うよと、先に言うことが、夫の心身負担の軽減になるだけでなく、妻に余計なストレスをかけない秘訣です。
 
 


 
 
 

それでは次は、夫側の共感性のトレーニングです。
 
共感性のトレーニングは、妻の話を聞くということです。
大事なのは、夫の意見は先に絶対に言わない。ただただ聞き役に徹する。特に、妻が愚痴や不平を語るときこそ、毒を吐ききるまで聞く。これを、夫のルールとして決めてしまうのです。
 
徐々に、どのタイミングで相づちや共感をすれば、妻が喜ぶかが分かってきます。それが分かってから、はじめて自分の意見を言うぐらいで、ちょうど良いのです。
 
絶対にやってはいけないことがあります。
それは、妻の話を途中で遮って、「どうしたいの」等々、結論を訊いてはいけません。
 
女性の会話法は多くの場合、結論を相手に求めて話しているとは限らない仕方をするからです。話を途中で遮ると、今まで話を聞いていたにも拘わらず、話を聞かない夫だという結論に妻はなります。
 
 
その上で、生身の人間です。どうしても疲れている。あるいは考えることがあって、今は、妻の話を聞けないというタイミングが男性にはあります。
 
その際は、話を聞く時間をいつ取るか、必ず提案するのです。無下に無視したり、聞く耳を持たなかったりすれば、知らず知らず家庭不和に進むのです。
 
食事の後に聞く。お風呂の後に聞く。何かの後に必ず聞きますと伝えます。
 
この時、やってしまう失敗が、週末に聞く。帰宅したら聞く。これらは、今度聞くといっているようなもので、聞く耳を持たないと妻に思われる典型例です。
 
間をあけると、妻への提案ではなくなりますので要注意です。しかも、週末に聞くからと提案しておいて、急な仕事で出張になったらどうしますか。
自ら家庭崩壊を招く危険は冒さない。夫は、肝に銘じる必要がある時代です。
 
 
 
 

 
 
 

それでは今度は、妻側の感受性のトレーニング法です。
 
あなたが妻ならどうすれば良いのでしょうか。

先ず夫が、心身共に休める時間を、家の中に取れているだろうかと考えるのです。
 
男性にとっての我が家とは、「心身を休めるために帰る場所」ということです。
 
休みの日、ボーッとテレビを観ている。ソファーで何もせず寝転んでいる。こうした状況は、女性からは何もしないで怠けているように見えます。
しかし、男性にとっては、本能的に大事な時間なのです。
 
したがって、食欲や睡眠欲同様に、理屈ではありません。無意識に欲している必要なことです。男性は、この時に英気を養っているのです。
 
女性には、理解し難いことの一つです。
しかし理解しなければ、夫婦円満は遠ざかります。
 
そのために生じる典型的なケースがあります。
 
ボーッとしている夫を見ていると、妻から観れば、黙ってはいられません。暇なら家事を手伝って、子供の面倒を見てと、ついつい悪気無く言ってしまいます。
 
「男性にとっての我が家とは、心身を休めるために帰る場所」ということを理解できない妻の夫は、どうなるか。
あなたは、ご存じですか。
 
家で休めないため、休日の早朝から外出してしまうのです。
パチンコ、釣り、ゴルフ等、心当たりありませんか?
 
夫に休日、家の手伝いをして欲しいと思うなら、先に夫に休息時間を与えるのです。
 
そうしなければ、男性脳は本能的に無理だと。この現象を妻の方が、先に自覚する。
 
家族円満、夫婦円満を願うなら、不満に思うこともあるでしょうが、妻が肝に銘じる必要があります。
 
お分かりでしょうか。夫が疲れて帰ってきていると感じている時に、話をしても夫は妻の話を聞きません。実際は、妻の話が嫌だから聞かないのではありません。多くの場合は、夫の脳が聞けない状態なのです。
 
したがって、夫の脳が聞ける体勢になっているかを、先ず観察する。これが、感受性のトレーニングになるのです。
 
夫の脳が聞く態勢が取れていないことに気づかず、夫は私の話を聞かない人と決めてしまう。これこそ、家庭崩壊を自ら招くことです。
 
 
 

妻向け実践ノウハウ ワンポイントアドバイス

 
 
夫の心身の疲労を速やかに取る方法を、夫に気付かれず行うことも、夫婦円満には必要です。
 
心身の疲れを、いち早く取るためのコツは、感謝の言葉と褒め言葉を、常に口に出して伝えることを習慣にすることです。
 
例えば、些細な事であっても「ありがとう」という。何か相談されて、自分(妻)によほどの不都合がなければ、「あなたなら、できる」と励まします。
「あなたなら、大丈夫」、「あなたなら、できる」、という励ましは、褒め言葉と同様の働きがあります。
 
感謝されること、褒め言葉は、「自尊心に栄養を与える」ことになり、男性脳を元気にする秘訣です。
 
もし仮に、これらの事を夫にすることが面倒、自分にはできない、無理だと思われる人がいたなら、その御方に訊きたい。
「あなたは、幸せになるために結婚したのですか? それとも、不幸になるために結婚したのですか?」と。
あなたは、どちらですか?
 
夫婦円満、家庭円満になれない人の共通点があります。それは、庭の草木同様、「愛も情も、何もしなければ枯れる」ということを、知らずに生きているのです。
 
感受性の力が乏しい人は、切ないことに愛や情が枯れはじめていることに気づかない。だからこそ、深刻なのです。
 
 
 
 

※※※

 
 
 
 
次に、妻側の共感性のトレーニングは、どうすれば良いのかについて話しましょう。
 
 
男性の場合、人と話をするときは、身構えが必要になる。女性が思う以上に、男性にとって会話することは、エネルギーが必要なのです。
 
特に真面目な話、深刻な話、大事な話、これらに該当すると男性脳が感じると、立ち話ではできず、場を変えようとします。男性脳は、真面目な話、深刻な話、大事な話、これらをするためには、それに見合った場が必要だと思う脳なのです。
 
したがって、男性脳には闇雲に話しかけては、駄目だと妻の方が先に思う。これが、妻のストレスにもならない秘訣です。
 
私の話を聞かない夫と思うとイライラします。しかし、夫の脳は今私の話を聞く状況ではないと思えば、幾分かは楽になりませんか。
 
そこで夫と会話するための秘訣があります。
 
いきなり話しかけず、夫が聞く耳を持てる状況は、いつになるか。先に尋ねてあげるのです。
 
この際、少しで済む話か。長くなる話かを先に言ってあげると、男性は判断しやすくなります。内容では無く、時間を言うところが、ポイントです。
 
なぜなら、聞く体勢さえ男性脳が整えば、内容の深刻度など関係無くなるからです。
 
そして、男性脳は、個人差はあるものの、結論を重視する確率が極めて高いのです。
 
そこで、あなた(夫)の判断を訊きたいから話を聞いて欲しいと先に言って上げるのです。そうすると、他の誰でもなく自分の意見を、妻は必要としている。夫の脳は身構えてくれるようになります。
こうした手順を踏んではじめて、会話する体勢が夫側にできるのです。
 
女性からすると、大変面倒な話です。男は手がかかる。残念かも知れませんが、それが必要な生き物だと諦めるしかありません。夫婦円満になるためには...。
 
聞く耳を持たない夫のままにして、不平不満の人生を生きるのではなく、夫が妻の話を聞ける環境を、常に妻が整えてあげるのです。
これが、妻側の共感性のトレーニングです。
 
この感覚を夫から習得すれば、職場でも応用が利きます。
 
女性職員の意見が通らないと嘆く話は、しばしば耳にします。男尊女卑が残っているからではない。違う理由もある。これに気づくことも、男女共同参画社会のネクストステージに必要だと、私は言っています。
 
男女脳差を知れば、意見には通し方があると分かります。
会社は男性優位だから、女性の意見が通らないとは、安易にいえない現実がある。これが近代組織運営上、必須教養になっていくことだと私は思います。
 
 
 
 
夫側、妻側のそれぞれの共感性と感受性のトレーニングの話が終わりましたので、最後に夫婦円満の大事な心得を話しましょう。
 
 

妻の心得

 
自分の思いを先に相手に理解させようとすればするほど、相手は遠ざかる。
自分の苦しみを理解して欲しいと願えば願うほど相手に通じず、不満と苦しみだけが残る。
女性が、頭の片隅において損の無い心得です。
 
 
 

夫の心得

 
「言わなくても、分かるだろう」は、今日から止める。
「相手に通じていないことは、この世に無いに等しい」と自覚する。
男性が、頭の片隅において損の無い心得です。
 
 
 
 

良い夫婦とは、一緒にいる時間の長さでは決まらず、思いやりの積み重ねで決まるもの。
 
自分の感情を相手に伝えること、相手の感情を酌むことは容易では無い。
これを知る者だけが持つ感覚。それが恕心。
いつの世も和合の素は我にあり。

 
 

 
 
 
 
 
 

 
 
  
 
それでは、保護者の方々の共感性と感受性のトレーニングのお話をしましょう。
 
もし、あなたが親や保護者の立場ならば、親としての共感性と感受性のトレーニングは、あえて言う必要はないと思います。
 
親としての本能が覚醒すれば、自ずと感じる能力だからです。これは、誰しもがご存じのはずです。
では、親としての本能とは、いったい何でしょうか。
平たく表現します。
自己保存の法則がある人間にとって、自分の命が何よりも大事です。
この本能を持った自分が、生まれてはじめて自分より大事な命があることに気づく。これが、親としての本能です。
 
この世に自分より大事な命がある。これは、理屈ではありません。そのため通常は、自然と覚醒します。
 
ところが、昨今のニュースで分かるように、親になっても覚醒しない人がいる。これもまた事実です。
 
炎天下に長時間、車に我が子を乗せたまま、パチンコをしている人。こうした人は、親の本能が覚醒していないと言えます。
 
しかし軽視できない点は、覚醒しない原因が、必ずあるということです。
したがって、放置した親を責めるだけでは、抜本的な解決にはなりません。
児童虐待も同様です。
本来、正常なら他人の子供でもできないことが、血を分けた我が子にできてしまう心理もまた原因があります。
 
これら育児放棄や、児童虐待の多くの原因は、無償の愛を受ける必要がある子供時代に、受けられなかったことによるものと見ています。我が子を虐待しても心が痛まない親もまた、苦しみを抱えて生きてきたのです。
 
そうした可視化されていないものを推察し、一方的に親だけを責めない。これも共感性と感受性のなせる業です。
 
 
本講義を受講する人は、親の本能が正常に覚醒している方々であると思いながら、お話を続けます。
 
親としての共感性と感受性のトレーニングを語るのは、本能からすれば非常におかしな話になります。
あなたも、そう感じたのではないでしょうか。
 
母性や、父性というのは理屈ではありません。本能的な感覚の世界です。ここで、あえて当たり前のことを語るのには理由があります。
 
 
「母性、父性は、本能的な感覚の世界」
先ず、この点に気づかないと、育児は苦役になってしまうのです。
 
「育児本を熱心に読んだだけでは、親にはなれない」という自覚が必要な時代になったと感じることが増えました。
 
育児本を何冊も読めば、良い親になれると思っている人が多いように感じます。このこと自体、学校教育の副作用かも知れません。
 
子育て教本通りに事が進まなかったら、あなたはどうしますか。
自分自身を責めますか。それとも、我が子を責めますか。
知識で親になろうとするから、逆に苦しみが増えるのです。
 
そして、一人一人に個性があるということは、成長の速度も違う。二足歩行が遅くても、言葉を発することが遅くても、焦る必要などないのです。
 
花と同じで、咲け咲けと言ったところで、時期が来ないと咲かない。それが、自然だからです。
他人の子供と、我が子を比較するからこそ、余計な悩みを増やす。それよりも、我が子を信じる。ただただ信じる。その思いが、子の命を育むのです。
 
そして感情表現にも、差が有る。いや差がないと個性とは言わない。違うでしょうか。
 
泣いている赤ん坊に、「お腹空いているんじゃないの?」と声をかける人を見ますが、余計なお世話だと観ています。
 
確かに、腹を空かして泣く子もいれば、オムツを替えて欲しくて泣く子もいる。あるいは、親の臭いがしないことで不安に感じて泣く子もいる。
 
さらに、私の感覚で言えば、赤ん坊は陰のエネルギーに敏感です。陰のエネルギーを発散する人が近づくだけで泣くこともあるのです。
したがって、泣く原因は、一つではありません。
 
では、どうやって言葉がしゃべれない赤ん坊と意思疎通するのか。
母親が、自分の赤ん坊が泣いている理由が分からず困った場合の秘訣があります。
はじめて子を持つ人は、だまされたと思って実践してみてください。
 
自分の赤ん坊を抱いているとき、母親の体の力を抜くのです。
筋肉を弛緩させると、目には見えませんが、様々な良い状態が生じるのです。
赤ん坊は、本能でいち早く母親の体の変化に気づきます。
 
体の力が抜けたら、今度は温かい気持ちになることだけに集中します。
愛情深い感情になるというようなイメージです。そして赤ん坊に「大丈夫だよ。ママが側にいるから」と声には出さず、心の中だけで赤ん坊に向かって強く念じるのです。
 
温かい気持ちという感覚が分からない人は、母親の胸部の中央から温かな光が出て、赤ん坊を包んでいるように鮮明にイメージします。これが、私が言う、心を使うという感覚です。鮮明にイメージを続けた後に、母親の体がポカポカしてきたら成功です。
 
 
これらの状態の際に、母性の本能に委ねるのです。その時に感じる直感を大事にして、赤ん坊の気持ちを読み取ろうとしてください。
 
私の言葉は、恐らく今は実感はないかも知れませんが、何度も試す内に体が感覚を掴めます。
 
一つ言えることは、歴史上、数千年も前から偉人と言われる人は大勢います。その偉人を育てた母親は皆、育児本など読んでいないのです。
 
育児本を読むことは悪いことではありません。
しかし、育児本で得られる知識がないからといって、良い母になれないと言う事はない。
立派な人を育てられないということはない。これは、紛れもない事実です。
 
この点だけは、忘れてはいけません。そうすれば、母親の気持ちは楽になるはずです。
 
人間は、偉人だろうが凡人だろうが、未熟なまま死に至るのです。
したがって、どんなに完璧に子育てしようが、未熟なままです。
完璧に子育てしようとする意識に無理があるのです。不自然なことは、弊害があるものです。
 
換言すれば、少し食事の時間が過ぎようが、オムツの時間を忘れようが、泣いていてもすぐに行けない等々、少々の失敗を恐れる必要などありません。
 
寧ろ、大らかな気持ちの方が、良いことが多い。
大らかな気持ちでいる母親が出す特有のエネルギーがあります。このエネルギーを感じている方が、赤ん坊の心身にとっては良いのです。
 
 
完璧に育児をしようとするより、何よりも我が子を愛すと決めるだけで良いのです。
そうすれば子は、その子なりの個性で自然に育っていきます。
 
これ以上は、余談が長くなり過ぎるので、本題に戻します。
 
 
 
 
あなたが、親としての本能を覚醒しているとして話を続けます。
 
親としての共感性と感受性をあえて養うとしたら、二つのことを頭の片隅において、子供に接すると良いと思います。
 
一つは、子供の様子を窺うというのは、どういうことかを知ることです。
これが親としての感受性の力を高めるトレーニングになります。
 
子供の様子が悪い時にだけ窺おうとしても、難しいのです。
 
普段の何気なく笑ったとき、泣いたとき、怒ったとき、顔つきや目つきといった顔の表情だけをみるのではなく、同時に我が子の身体全体から、かもし出されている雰囲気も、一緒に観察するように意識するのです。
 
楽しいとき、嬉しいときに無意識に発散する我が子の雰囲気を知っているからこそ、表情は笑顔でも、雰囲気の様子がおかしいと気づく様になるのです。
 
 
 

 
 
 
親が我が子に「大丈夫?」と尋ねて、子が「大丈夫だよ」と応えても、いや大丈夫ではない何かあると、異変にすぐ気づくようになる。おとなしく一人で遊んでいるから、大丈夫だとは言えない。
このようにこの様子から感情を察することができる。これが、大事な親子関係です。
 
我が子を観察できる習慣になったら、我が子の友達、見ず知らずの子供の様子も観察するようにします。
子供は、心根が素直に雰囲気に現れます。
 
直ぐ様、私のような感覚になれなくても、私が言っていることの一部でも実感できれば、子供を観察すると言うことが、どういうことか感じが掴めます。
 
例えば、10歳未満の子供の場合、子供の人相を見れば、普段の親の心理状態が安定しているか、不安定かも容易に察することができる様になります。
 
 
余談になりますが、私は、一目で子供に親がいないのか、あるいは片親かが分かるのです。両親がいる子が出すエネルギーと、そうではない子の違いを識別できるからです。
 
なぜ分かるのか。この点に関しては、話が長くなるので割愛しますが、様々な子供達を、私がここで話す見方で観察し続ければ、明るい子、活発な子、利発な子と目に見えている一部分だけで、子供を見ることをしなくなります。
 
ましてや成績が良いから、問題がない子だと判定する浅はかさも無くなります。
子供に対して、もっと深い観察ができるようになります。こうした意識が、指導者、教育者には大事なのです。
 
意識すればするほど、誰でも生来ある本能が覚醒し、子供の心情を酌み、子供が置かれている環境を察することができるようになります。
 
 
こうしたことができるようになれば、仕事上でも応用が利きます。
 
職場の同僚や部下、上司の状態も、言葉で尋ねなくても、立ち居振る舞いだけで察するようにできる。この延長上に、お客さまの様子を酌む能力があります。即ち商売に必要な共感性と感受性の能力も、自ずと高まるのです。
 
 
 
二つ目は、親としての共感性のトレーニングです。
 
トレーニングとは言いますが、哲学編の講義で既に語っているように、保護者の方々には、けっして忘れて欲しくないことです。
 
忘れて欲しくないと言うことは何か。それでは、一緒に感じてみてください。
 
 
子供は、大人と違って自力でストレス解消ができません。
いわゆるガス抜きができない。したがって行き詰まってしまってからでは遅いのです。
 
特に、私たちがフォーカス効果と呼んでいる心の現象があるからこそ、注意して欲しいのです。
 
フォーカス効果を簡単な実験方法で説明します。
 
あなたも今試してください。
利き手の親指のしわが見える距離まで目の前に持ってきます。そして親指の爪を、2分間じっと見つめてください。2分後、爪を観たまま、他の物が、どのくらい目に入るか確認してください。爪に焦点が合っていればいるほど、視野が狭くなり、他の物は、ぼやっとしか見えません。
これが、フォーカス効果です。
 
人間は、一点に心が集中する。特に嫌なことや悩みごとに、心が集中してしまうと、心の中は、嫌なことや悩みごとだけになってしまうのです。
 
例えば、学校でいじめに毎日出遭うとします。
 
 

 
 
そうなると、いじめらている子の心には、いじめっ子だけしか学校にいなくなる。視野を広げれば、優しい先生や、良い友達も、学校ですから必ずいるはずなのです。ところが、いじめっ子しか見えなくなってしまうのです。
 
家に帰れば、たとえ親や祖父母がいたとしても、心がフォーカス効果に冒されていると、他が見えなくなっている。だから、相談もしないのです。
 
フォーカス効果の怖い点は、同時に心を萎縮させることです。心が萎縮すればするほど、他を考える余裕が、一切無くなります。
このため、子供自身では抜け出せなくなる。この現象があるからこそ、周りの大人が日々観察し、子供を余計な苦しみから救ってあげないと行けないのです。
あなたも、そう思われませんか。
 
あるいは、うちの子は、いじめられていないから安心と思われましたか。
 
いじめられていないから、安心とは言えません。
あるいは受験勉強中や、何かスポーツ等に打ち込んでいる最中だからといって、安心してはいけません。
 
確かに、何かに遣り甲斐を感じている最中は、非行に走る確率は低い。しかし、ガス抜きは必要になります。

保護者が定期的に子供のストレスを軽減してあげることを意識する。特に現代のようにデジタル機器が発達し、心身共に目に見えない制約が多いと感じる世の中では、大人が思う以上に、子供のストレス軽減は必要です。

今の子供達は、デジタル機器の御陰で、肉体は別々の場所に合っても、精神はいつも側にいたいと感じる意識が強い。昭和にはなかった感覚を有して暮らしています。
 
 

 
 
したがって、昭和の頃とは、人間関係の捉え方も違う。こうした違いから、親が気づかない現代特有の子供のストレスがある。そう思ってあげた方が良いのです。
 
ましてや新型コロナウイルスの流行中です。遊びで発散することも制限されています。本当に過酷な状況です。
 
是非、我が子や、周りの子供に対して、あなたから配慮してあげてください。
この配慮しようとする心、これ自体も共感性と感受性の力を高めるのです。
 
 
是非、あなたの存在が、子供の安息地であってほしい。私の願いです。
 
 
 

 
 
 
 
 
まずは職場からではなく、プライベートから訓練をはじめる。共感性と感受性の力が、いかに大事か実感しようとすることが尊いことです。
 
企業内のセミナーでは、なかなかプライベート領域の話はできません。
しかし、多くの人生を眺めるとプライベートの充実が、仕事の功績よりも大事になることがあります。
 
仕事はできる。経済力もある。しかし、温かな家庭がない。この悲惨さを、私は感じてきました。
 

日本一のトップセールスマンを拝見したことがありました。社内では皆から慕われ、お客さまからも絶大な信用を得ていました。いつもお客さまが優先されている結果、再購入率も高い。年間を通じて営業成績が落ちません。毎月、表彰されています。
 
そのセールスマンと話すと、何て良い人だと、私も素直に思いました。
その一方で、このセールスマンは、離婚調停中だというのです。
 
あなたは、このセールスマンを幸せだと思いますか?
 
 
仕事があり、お金がたくさんあれば、独身で子もいらないと考えるのも、それはそれで自由です。
 
しかし、結婚を希望し、子供を授かりたいと思っている人は、経済力さえあれば、安寧が手に入り、幸せにもなれるという発想は、そろそろ止めて、本質を学ぶ時代です。
 
もしお金があれば、幸福が手に入るというなら、先にも言ったように億万長者が離婚することはありません。お金より、もっと大切にしたいものが人間にはある証しなのです。
 
あなたや、あなたの周りの人達が、共感性と感受性のトレーニングを、プライベートで実践して数ヶ月が経つ。そして、家庭内が良くなったと感じる。
 
この結果、心から共感性と感受性の力が必要だと実感さえできれば、職場でも応用できるようになります。
 
職場であっても、最初は気負わず、自分ができるところからでかまいません。続けることが大事です。習慣になったときに、本物の力になるからです。
 
例えば、職場でも「手伝いましょうか」という言葉を先に言うのは止め、困っていたら無言で手を差し伸べるように、絶えず行動を先にするということです。
 
あるいは、お客さまに「何をお探しですか」と、入店直後は一切訊かず、お客さまが困っていると感じた瞬間にだけ、近くにいてあげる。こうした行為ができるようになるということです。
 
接遇の本意は、お客さまに、自分の肉体を接近させ世話をすることだけではないと気づくことです。
お客さまの心に、自分の心の周波数を合わせようとする意識。この意識が、正しくお客さまを、もてなすという感覚のはじまりなのです。
 
 

それでは是非、今日からプライベートから実践してみてください。
 
 

共感性と感受性が乏しい。または無いデメリットとは。(応用編1)

 
 
 
家庭内の事例を、いくつか出しましたので、今度は職場での事例でお話しましょう。
 
共感性と感受性が乏しい人というのは、どういう点に表れるのか。
あなたは日頃感じたことが有りますか。
 
 
ここでは、二つの実例を出しましょう。
 
一つ目は、セクシャル・ハラスメント、パワーハラスメントです。
 
この二つ、共感性と感受性の力が乏しいために生じることの代表的なものです。
 
セクシャル・ハラスメントから先ず例を出しましょう。
 
猥褻図画をオフィス内で見ている。これは、セクシャル・ハラスメントだと誰でも簡単に思うでしょう。
 
 
問題は、次のようなケースです。
 
ある女性社員の申告です。「部長が毎日、私の近くで、おはようと言うのです」。この内容だけで、セクシャル・ハラスメントだと決めていいのか、判断材料が必要になります。
 
そこで、当該部長の行動を観察します。特定の女性社員に対して行っているわけではないと分かりました。
 
そこで、申告者ではない女性社員に訊きます。「あなたは、部長からの毎朝の挨拶で、セクシャル・ハラスメントを受けていると感じますか」と、尋ねます。
 
「確かに、近い距離でおっしゃるとは思いますが、セクシャル・ハラスメントまでとは、感じません」と答えました。
 
セクシャル・ハラスメントの加害者としては、起訴できる事案までとは言えない。また、部長を懲戒処分にする必要があるか、意見も分かれます。
ある人は、ハラスメントだと感じ、ある人は感じない。こうした問題は、しばしばあります。
但し、申告した女性が、泣き寝入りすることのない形で終わるようにしなければ、円満解決にはなりません。

では、この部長の何が問題で、どこに解決の糸口があると、思いますか。


答えを話す前に、今度はパワーハラスメントの事例で、一緒に考えてみてください。

厳しい指導をして教え子から感謝される人と、パワーハラスメントだと訴えられる人の違い。
あなたは、はっきりと分かりますか。

上司自身は、良かれと思い厳しい指導をする。その結果、部下は自らの命を絶つ。こうした厳しい現実は、既にあります。

厳しい指導といえば、聞こえは良いですが、実のところは、いじめです。
問題は、なぜいじめと言えるのか。哲学編を受講しているあなたなら、答えることができると思います。

厳しい指導をして感謝される人は、厳しくする目的を知っている。それは、厳しくすることで将来、教わる側の人にメリットがあることが見えているのです。
そして、教わる側の人に指導者の思いが伝わっている。だから、厳しい指導をして感謝されるのです。

その一方、パワーハラスメントだと訴えられる人は、部下のためだと思い、良かれと行っている。ところが、部下に、その思いが一切伝わっていないのです。
なぜ伝わらないのか。この原因を知ることが、重要です。

なぜなら、部下に自分の思いが伝わっていないという自覚がないと、この指導者は、他でも同じ過ちを繰り返すからです。大難になってから気づくのでは遅い。これが、危機管理上 必要な考え方です。


昨今、セクシャル・ハラスメント、パワーハラスメント対策を弁護士が来社して研修をしている会社があります。
知識として法曹の専門家の話を聞くことは悪いことではありません。
但し、法的に問題がないから良いと終わりにすることが、非常に危険だと、私は常々話しています。

なぜなら、「訴えられなければ、良い」では、根本的な解決にはなりません。

なぜなら、訴訟を恐れるがあまり人間関係が希薄になる。そのデメリットを計算に入れていないことが殆どだからです。あなたの会社は大丈夫でしょうか。

組織内の人間関係が、ぎすぎすしていてチームワークが悪いのでは本末転倒です。


セクシャル・ハラスメントの部長の例も、パワーハラスメントだと訴えられる指導者の例も共通している点は、共感性と感受性の力が乏しいということです。

どこまでなら相手は不快に思わないのか。どの程度なら相手を追い込まずに済むのか。こうした相手の感情を酌む能力が欠如したままで、法的に問題ないから大丈夫だと言えるでしょうか。

商売は、その多くがスポーツ同様、団体戦です。チームワークの良し悪しが成果に反映されます。
たとえ、自分はたった一人で商売を営んでいると思っている人でも、取引業者や、お客さまは必ず存在します。そして、その方々は皆、生身の人間です。人間の世界で商売をする以上、私一人で営んでいますとは、けっして言えないのです。
 
そこで、先ほど例で挙げた、セクシャル・ハラスメントを申告した女性が泣き寝入りせず、適切に解決する方法は、当該部長に、「あなたには、共感性と感受性の能力が欠如しています。自主的に改善されない場合、経営危機管理上、職制及び雇用契約を改変しなければならなくなります」と、当該部長に自覚させることが大事です。自覚して終わる。そして欠如の無さが引き起こしたハラスメントだと、被害者側に謝罪が必要です。
 
法に抵触しているか否かよりも、職場のチームワークを乱す原因になっているかを組織運営上では重視する。これが大事だと言うことです。
 
共感性と感受性の力が、プライベートだけでなく、商売でもビジネスでも必須能力だという理由を理解して頂ければ本講義の目的は果たされます。
 
私がプライベート上で、仕事の訓練をすることを話したのは、「仕事場ではできる。しかし家庭内ではしない。あるいは、できない」こういう人を無くしたいからです。
 
特に男性の場合は、外でエネルギーを使い果たして帰宅します。家では余力がありません。だからと言って、ボーッとしていることを許してくれる妻子は、
この世にいない。そう思うことが、家庭円満の近道です。
 
女性の場合は、外で神経をすり減らして帰宅します。家では余計な気遣いをしたくない。
それにより、無意識に家族に対する言い方が、キツくなってしまうのです。
だからこそ、無自覚にいると、いつまで経っても温かい家庭ができない。そういう人が増えているのです。
 
そして、親の状態を真面に受け、人生に大きな影響がでるのが、子供達です。
 
Web講義だからこそ、何の制約もありません。そこで、あえてプライベートから実践して欲しいと思い話しました。
 
特に男性は、妻や娘で情の機微を察する習慣を持つのです。そうすれば商売上、お客さまにも同じことができるようになる。特に女性客は、良い店、良い商品に出逢うと黙って入られず、誰かに話したくなります。商人にとっては、何より有り難い存在です。
 
多くのサービス業の企業は、女性客が大事だと皆口をそろえて言います。
ところが、現実は女性を大事にするということが分かっていない。だから売れない。違うでしょうか。
 
あなたの会社は、大丈夫でしょうか。
 
妻子のいない人は、母親や、身近な女性で学ぶ習慣を持てば良いのです。男性にとって、女性の情の機微を察すること、至難の業です。永遠に分からない部分も残ります。厳しいかな現実です。しかし、分からないままで良いと言える状況ではありません。
是非、失敗を恐れず実践してください。
 
 
女性の方は、男性の情の機微を察すること、意識すれば簡単なはずです。
そこで、一つアドバイスをすると、女性は、人からされたことを記憶しますが、男性は言われたことを記憶する脳です。したがって、言葉尻を無意識に追います。
 
だからこそ、感謝の言葉を意識的に男性に言うと良いのです。
例えば、結婚記念日に「あなたと結婚して良かった」と必ず言います。男性は喜んで勇んで働いてくれるようになります。
 
もし、夫と結婚して損をしたと思っていても、「あなたと結婚して良かった」と言ってみてください。私の言っていることが嘘で無いと分かります。
 
 
 
 

共感性と感受性が養われるメリットとは。(応用編2)

 
 
 
現在、様々な業種で多店舗経営を営んでいる企業があります。
そうした企業には、必ずエリア担当のスーパーバイザーや、マネージャーがおられます。
 
しかし臨店の際、マニュアル通り、オペレーションが滞り無く行われているか。売上推移は、どうか。この程度の観察しかされていないように感じています。(市場調査の観察眼を養いたい方は、マーケティング講座を受講してください。こちらからどうぞ>>>)
 
そのため本部から同じ指示の元、臨店していても、本質的な観察ができないために、効果的な指導ができない。これにより、売上好調な店舗と、売上不振店に分かれてしまうのです。
 
この原因こそ、人間を学ぶプログラムが社内の人材教育に無いからです。
可視化された数字は分析できるが、店員の士気の掌握ができない。
店員各位の人心掌握ができていないため、改善法も見つからない。このため、いつになっても士気を上げられない。これが、営業不振店には続いているのです。
 
そこで、あなたは次の写真の違いを自社自店で見極められるようになってください。
共感性と感受性が養われるメリットは、帳簿に現れることのない実情を、把握できるところにあります。
 
最も簡単なところからはじめましょう。それが以下の写真です。
 
 

 

 
 
上写真のような様子で働いている店員各位が、何割いるか。
下写真のような状態で働いている店員がおられるのか。
 
 
観察できるようになると、今度は店全体がかもし出す雰囲気を観察できる様になります。徐々に、売り上げ好調な店の共通点、売り上げ不振店の共通点が、瞬時に解る様になります。
そうすれば、本講義内容の本質を、あなたのものにしたと言って構いません。
 
この2枚の写真、見極め方については、次の二つの講義で分かります。間を置かず、受講してください。
 
 
 
 
 

共感性と感受性 理解度テスト問題

 
 
 
それでは、共感性と感受性が養われないと、答えることが殆どできない実践テスト問題を出題します。
 
是非、相談せず自力で回答してみてください。
 
 

ホール配膳図
 
 
この絵図は、厨房(調理場)から、お客さまのテーブルまで配膳する二つのルートが示されています。テーブルには、左側に女性客、右側に男性客が向かい合って座っています。
 
 

そこで問題です。
 
ルート1、ルート2、どちらのコースを通り、お客さまのテーブルまで運ぶことが、正しいでしょうか。
 
外食店の多くは、ルート1を選び、可能な限りスピーディに配膳することしか教えません。
しかし、こうした深い考えのない行為が、閉店倒産へ向かう店の特徴です。
 
売上不振店の店長では、この問題、まったく答えることができません。
 
お客さまからの評判の良いソムリエや、★がつく店のギャルソンで、ようやく答えが分かる難問です。
 
但し、簡単だと即答できる人もいます。実技の世界は、センスが必要と言われる所以でもあります。
 
 
それでは、あなたにヒントを出しましょう。「どちらのルートが正しいか」を考える問題ではありません。
 
確かに、正しいルートはあります。
 
しかし、なぜ自分が選んだルートが正しいと言えるのか。この根拠を明確に語れることが大事です。これが、実践スキルです。
 
 
例えば、男性がプロポーズをしようとしている。又は、女性が怒っている。こうした状況で、適切なルートも変わるのです。
 
したがって、根拠が正論なら、どちらのルートでも正解になるのです。
 
ルートを選んだ理由を答える。それが、この問題の意図です。
 
答えを得るヒントは、本講義内に、至る所に埋め込まれています。是非、見つけだし参考にしてください。
 
自分は、外食業ではないから関係無い。分からないと。諦める必要はありません。
他者の感情を酌む訓練は、商売上避けて通れない現実です。
 

例えば、先ほど例にしたセクシャル・ハラスメントの部長のケースで言えば、仮に部下の近くで囁くとした場合、右の耳、左の耳、どちら側から囁くかで、ハラスメントの加害者になる確率は下がる。その可能性が、あったのです。
 
人間は、右側、左側で感じ方が、実は違う。まだ本講義は、初歩レベルですから、今ここまで話すと応用になりすぎて、逆に難しくなってしまいます。
 
それでも、あえて話したのは、自分は外食業ではないから、関係無いとは簡単に思わないで頂きたいからです。
コツを掴めば、公私問わず様々に応用が利きます。
 
是非、実践しながら体得してください。
 
 
包容力・受容力の養い方へと続きます。こちらからどうぞ>>>
 
 

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